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日経平均は小反落、一時2万円割れ 北ミサイルで心理悪化

2017年07月04日(火)15時46分

 7月4日、東京株式市場で日経平均は小反落となった。一時1ドル113円台まで円安に振れた為替相場を手掛かりに買いが先行したものの、高寄り後は利益確定売りに押された。写真は都内で2015年8月撮影(2017年 ロイター/Thomas Peter)

[東京 4日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は小反落となった。一時1ドル113円台まで円安に振れた為替相場を手掛かりに買いが先行したものの、高寄り後は利益確定売りに押された。午前中には北朝鮮がミサイルを発射。その後同国が重大発表を行うと報じられると、先行き不透明感が嫌気された。一時2万円を割れる場面があったが、終値での大台割れは回避した。

今晩の米国市場は独立記念日のため休場。海外投資家不在の閑散相場が見込まれていたが、東証1部の売買代金は2兆5000億円台に膨らんだ。村田製作所<6981.T>やソニー<6758.T>が1%を超す下落。ハイテク関連株が軟調な一方、トヨタ<7203.T>など自動車株やメガバンクはプラス圏で推移し、バリュー株への資金シフトが顕著となった。

午前中には北朝鮮が弾道ミサイル1発を発射。日本の排他的経済水域(EEZ)に落下したとみられている。前場時点での相場への影響は限定的だったが、後場に北朝鮮が重大発表を行うと報じられた。「相場の勢いが鈍る中、利益確定売りが加速した」(国内証券)という。もっとも2万円割れの局面では押し目買いが入り、大引けにかけては下げ幅を縮小した。

需給的な要因が日本株の重荷となったとの見方もある。東海東京調査センターのマーケットアナリスト、仙石誠氏は「来週の頭にかけてETF(上場投信)の分配金を捻出するためのテクニカル的な売りが見込まれている」と指摘。売り需要としては「3000─4000億円規模に積み上がってもおかしくはなく、参加者が少なくなる中では全体相場に影響を及ぼしやすい」とみる。

個別銘柄では北朝鮮のミサイル発射を受け、石川製作所<6208.T>など防衛関連株が急伸。大阪南港で強い毒性を持つ南米原産の「ヒアリ」が確認されたとの報道を材料に、白アリ防除などを手掛けるサニックス<4651.T>が大幅高となった。

半面、出光興産<5019.T>が急落。同社は3日、公募による新株発行を決議したと発表した。昭和シェル石油<5002.T>との経営統合に反対する創業家側が保有すると主張する議決権比率は約26%に低下する見込み。創業家側は新株発行の差し止め仮処分を裁判所に申し立てる方針だが、1株利益の希薄化や需給悪化を懸念した売りが優勢となった。

東証1部騰落数は、値上がり530銘柄に対し、値下がりが1374銘柄、変わらずが118銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      20032.35 -23.45

寄り付き    20192.27

安値/高値   19971.53─20197.16

TOPIX<.TOPX>

終値       1609.70 -4.71

寄り付き     1625.18

安値/高値    1605.40─1625.87

東証出来高(万株) 185772

東証売買代金(億円) 25053.64

(長田善行)

ロイター
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