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金融規制、柔軟に実施を=英中銀総裁

2017年04月21日(金)08時57分

 4月20日、イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は、2008─09年の金融危機以降に策定された金融規制について、想定外の影響や不備があった場合に対応できるよう、柔軟に実施すべきとの見解を示した。写真はワシントンで撮影(2017年 ロイター/Yuri Gripas)

[ワシントン 20日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は20日、2008─09年の金融危機以降に策定された金融規制について、想定外の影響や不備があった場合に対応できるよう、柔軟に実施すべきとの見解を示した。

総裁はワシントンで開かれた国際金融協会(IIF)主催のイベントで「規制の実施は効果的のみならず、ダイナミック(動的)であるべき」と指摘。

「当局は実践によって学び、必要に応じて修正を加えることで効率的に取り組むことが可能になり、回復力を高めるという改革の本来の目的が損なわれずに済む」と語った。

カーニー総裁はまた、英国の欧州連合(EU)離脱によって規制当局間の協力体制が試されることになると強調した。

総裁は、自身が議長を務める金融安定理事会(FSB)について、金融危機後の規制の見直しに向けて取り組んでいると表明。FSBは主要国の金融監督当局で構成される。

「具体的には、20カ国・地域(G20)の改革が本来の目的を達成できているかどうかを評価し、規制の抜け穴や台頭するリスクの有無を明らかにし、意図せぬ重大な結果につながる可能性があればそれを警告する」と説明した。

国レベルで規制を見直す動きについては、具体的な国名を挙げることなく、「全体の回復力の水準が維持されるならば、そのような動きを歓迎する」と述べた。

ロイター
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