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ドル、主要通貨に対し上昇 欧米金利差への思惑で=NY市場

2017年03月30日(木)07時01分

 3月29日、終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して上昇した。ここ1週間余りの高値をつける場面もあった。米財務省造幣局で2015年3月撮影(2017年 ロイター/Gary Cameron)

[ニューヨーク 29日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して上昇した。ここ1週間余りの高値をつける場面もあった。欧米の金利差は予想ほど縮小しないとの観測がドルに追い風となったほか、米医療保険制度改革法(オバマケア)代替法案の撤回後のドルの下落は行き過ぎとみた向きからの買い戻しも入った。

ロイターはこの日、欧州中央銀行(ECB)が今月公表した声明の表現の修正が市場に波紋を広げ、ECBが金融引き締めを視野に入れ始めたと受け止められたことから、ECB当局者らは文言の修正に慎重になっていると伝えた。

この報道を受け、ユーロ/ドルは一時、今月21日以来の安値となる1.0741ドルまで下落。一方で、主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は100.130まで上昇し、21日以来の高水準をつけた。

米連邦準備理事会(FRB)当局者の中で最もハト派的な1人とされるシカゴ地区連銀のエバンズ総裁が、今年2回の追加利上げを支持する考えを表明したことも、ドル買いを後押しした。

先週24日に米下院共和党がオバマケア代替法案の採決を見送ったことを受け、トランプ大統領が掲げる税制改革やインフラ投資など物価上昇につながるような政策を実行するのは難しいとの見方が強まり、ドルは4カ月ぶりの安値まで下落した。

しかし、スコシア・キャピタルの通貨ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「24日の(オバマケア代替法案撤回の)ニュースを受けた売りはやや行き過ぎだったのではないか」と指摘。「ユーロは急騰した後、下落に転じた。今の時点でドルの売り持ちポジションを取るのはかなり高くつく」との見方を示した。

英国がこの日、欧州連合(EU)基本条約(リスボン条約)50条に基づき、EUに離脱を正式に通知したことも欧州通貨には重しとなった。ポンド/ドルは0.25%安の1.2416ドルをつけた。

ドル/円 NY終値 111.03/111.06

始値 111.01

高値 111.15

安値 110.73

ユーロ/ドル NY終値 1.0766/1.0768

始値 1.0786

高値 1.0793

安値 1.0741

ロイター
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