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英中銀の均衡失業率予想引き下げ、議会が総裁に説明要求
2月21日、イングランド銀行(英中央銀行)が今月、失業率に関する基本的な想定の見直しを決めたことを巡り、カーニー中銀総裁(写真)は議会で説明を求められた。2日撮影(2017年 ロイター/Kirsty Wigglesworth/Pool)
[ロンドン 21日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は21日、低金利の正当化につながる均衡失業率の想定引き下げを巡り、議会で説明を求められた。
英中銀は今月、インフレ率が上昇し始める失業率の均衡水準を従来の5%から4.5%に予想外に引き下げた。これにより中銀は、欧州連合(EU)離脱決定後の英経済が比較的堅調に推移する中でも、より長期にわたる低金利維持を正当化できる可能性がある。
そのため議員からは、失業率の均衡水準が利上げの是非をめぐる決定で重要な判断材料になるとして、総裁に経緯の説明を求める声が上がった。
カーニー総裁は議会での質疑応答で、中銀が均衡失業率の想定引き下げを決めたことについて、年次の見直しの結果であり、金融政策委員会の一部メンバーは何年も前から想定水準は高すぎると感じていたと答えた。
英失業率は現在4.8%と、11年ぶりの低水準にある。だが賃金の伸びは鈍く、2007─09年の金融危機以前の水準を下回っており、中銀は雇用の伸びと賃金、インフレ率の関連性について見直しを迫られている。
カーニー総裁はまた、インフレ率が2%の目標水準を上回って加速するとの中銀見通しについて、EU離脱決定後のポンド安が要因との見方を変えていないと指摘。だが「賃金やその他の物価にもインフレ加速の影響が及び始めれば、上振れへの許容は限界に近づく」とした。
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