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ドル下落、米国債利回り低下やFOMCめぐる思惑で=NY市場

2016年12月08日(木)09時09分

 12月7日、終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して下落。米国債利回りの低下や来週のFOMCをめぐる思惑がドル売りにつながった。都内で2013年撮影(2016年 ロイター/Shohei Miyano)

[ニューヨーク 7日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して下落。米国債利回りが低下したことや、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)をめぐる思惑がドル売りにつながった。

連邦準備理事会(FRB)はFOMCで利上げに踏み切るものの、慎重な景気認識と政策運営路線を採用すると予想されている。

終盤の主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.26%低下の100.23、ユーロ/ドルは0.37%高の1.0756ドル。

BMOキャピタル・マーケッツのFX戦略グローバル責任者グレッグ・アンダーソン氏は「今日はドルが幅広く下落した。FRBに関しては、利上げに際して非常に慎重な姿勢を続けると市場参加者は想定している」と述べた。

CMEグループのFEDウオッチによると、米国債先物は来週の利上げ確率を95%と見込んでいるが、さらに次の利上げが実施されるのは来年6月ないしそれ以降とみている。

欧州中央銀行(ECB)が8日の理事会で、資産買い入れ縮小(テーパリング)の具体的な時期を示すかどうかへの注目度も高い。ただ、ユーロ圏の物価がなお低迷しているだけに、近いうちのテーパリングはなさそうというのが大方の見方だ。

スコシアバンクのチーフFXストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「現実的に考えてECBがタカ派的に振る舞える余地はないと思う。経済成長は幾分上向いているとはいえ、総じて言えば物価圧力と予想物価はまだ極めて弱い。そして物価安定こそがECBの使命だ」と話した。

カナダドルは対米ドルで上昇。カナダ中央銀行が声明で、経済に著しい需給の緩みがあると指摘した一方で、利下げを検討しないことを示唆する表現を用いたことが材料視された。

ドル/円 NY終値 113.75/113.78

始値 113.95

高値 114.12

安値 113.42

ユーロ/ドル NY終値 1.0751/1.0755

始値 1.0722

高値 1.0768

安値 1.0720

*表のレートを終値に差し替えました。

ロイター
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