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米中古住宅販売、4月は前月比-0.4% 低価格帯の在庫不足

2019年05月22日(水)04時05分

[ワシントン 21日 ロイター] - 全米リアルター協会(NAR)が21日発表した4月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比0.4%減の519万戸と予想外に減少した。在庫不足が深刻な低価格帯での販売低迷が続いている。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は2.7%増の535万戸だった。

3月改定値は521万戸と前回発表が据え置かれた。

4月の前年同月比は4.4%減。14カ月連続の減少となった。

中古住宅は住宅市場全体の約90%を占める。

NARによると、10万ドル未満の住宅販売が前年同月比で10%減少した。業者によると、低価格帯への需要は強いが、在庫が乏しいという。NARは、昨年の税制改革により控除可能な住宅ローンの金利支払額が縮小し、100万ドルを上回る価格帯の住宅販売が悪化した。

一方、住宅ローン金利の低下が需要を押し上げている。連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)によると、30年住宅ローンの固定金利は11月に付けた7年超ぶりのピークである約4.94%から約4.07%に低下した。米連邦準備理事会(FRB)が3年間にわたる利上げを停止したことが背景。

用地と労働力が不足しているため、低価格帯を中心とする住宅供給は依然として逼迫している。政府が前週発表した4月の一戸建て住宅の許可件数は5カ月連続で減少し、2016年11月以来の低水準となった。

4月は地域別で北東部と南部が減少、中西部は変わらず、西部は増加した。

中古住宅在庫は183万戸と、前月の167万戸、前年の180万戸から増加した。4月の販売ペースに基づく在庫の消化期間は4.2カ月で、前月の3.8カ月から延びた。通常6─7カ月が需要と供給の適切なバランスとされている。

販売価格の中央値は前年同月比3.6%増の26万7300ドルだった。

ウェルズ・ファーゴのエコノミスト、チャーリー・ドハティー氏は「低価格帯で強まる需要と乏しい在庫のミスマッチがさえない販売ペースの要因になっている」とし、中古住宅販売の今年の大幅増は見込めないだろうと述べた。

*内容を追加しました。

ロイター
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