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カナダ中銀、いずれ利上げ再開も 減速一時的か指標で確認=総裁
[オタワ 25日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)のポロズ総裁は25日、「将来のある段階で」利上げを再開する可能性があるとの見方を示した。ただ、足元の景気減速は一時的との中銀の見解が経済指標によって裏付けられるか次第だとした。
カナダ中銀は2017年7月以降に5回の利上げを実施。18年10月以降は政策金利を1.75%に据え置いている。
今月24日の会合でも据え置きを決めたが、将来の利上げの必要性に関する文言を削除し、2019年の成長見通しを下方修正するなど、それまでの声明と比べてハト派的な内容となった。
しかし、ポロズ総裁はテレビ放送されたマクリーンズ誌とのインタビューで、中銀は足元の景気減速が「数四半期」程度の一時的なものになると考えているとし、最悪期はすでに過ぎたとの見方を示唆した。
総裁は「こうした見方が正しいかどうか経済指標で確認する必要がある」とした上で、「正しいとすれば、将来のある段階で『正常化を再開する時期だ』と言うことができるが、現時点ではまだ分からない」と発言。どのような決定も経済指標次第になるとあらためて強調した。
総裁は、カナダがリセッション(景気後退)入り寸前の状況にあることを示す兆候は見当たらないとも述べた。
ただ、トランプ米大統領の保護主義的な貿易政策が世界的なリセッションを引き起こす可能性はあるかとの質問には「当然ある」と回答。「戦後の貿易自由化によって生み出された所得や生活水準の向上を考慮すると、こうした恩恵が一部でも失われれば世界的なリセッションのリスクが生じる」と述べた。