ニュース速報

ドル111円前半、米中通商協議の結果待ち

2019年04月04日(木)15時34分

[東京 4日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、若干ドル安/円高の111円前半。ドルは仲値公示付近で高値をつけたあと、軟調な足取りとなった。市場の関心は、再びワシントンに舞台が戻った米中通商協議に向けられており、進展具合がまだ確認できない午後の取引では、様子見ムードが広がった。

ドルは、仲値公示前後に111.52円まで上昇したが、実需の買い一巡後は、日経平均が前営業日比でマイナス圏に沈むのを眺めつつ、じり安となった。

短期的には「111.60円付近を上抜ければ112円乗せを試す流れとなりやすい」(アナリスト)ものの、3月につけた年初来高値112.13円が近づくと、レンジ推移を見越した向きの売りが強まりやすいという。

トランプ米大統領は、通商協議で訪米している中国の劉鶴副首相と4日の米東部時間午後4時30分(日本時間5日午前5時30分)からホワイトハウスの大統領執務室で会談する予定だ。

「米中会談で収穫があるか否か、見極めたい」(外為アナリスト)という。

米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長は3日、米中通商協議は進展しているとの認識を示し、両国とも週内に合意に近づくことを期待していると述べた。今週の協議が当初予定の3日間から延長される可能性もあるとした。

最終的な合意には米国からの農産品、エネルギー、工業製品の購入拡大に関する中国側のコミットメントも盛り込まれる見通しで、協議について知る関係筋は、中国がこの約束を果たす期限は2025年とされるとの見方を示した。

ただ、米国は中国側の履行を確認するまで報復関税を引き下げない方針とされ、「中国による米国製品の輸入拡大はさほど問題なく進むと思うが、知的財産を巡って両国に不協和音があるなかで、履行確認がネックとなり、協議が停滞する恐れもある」(国内エコノミスト)との意見もでていた。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 111.42/44 1.1246/50 125.31/35

午前9時現在 111.38/40 1.1243/47 125.25/29

NY午後5時 111.47/50 1.1234/35 125.21/25

英ポンド/円は146円後半。

英下院は3日、4月12日に英国が欧州連合(EU)から合意ないまま離脱するリスクを回避するため、メイ首相に離脱延期の要請を強いる法案を僅差で可決した。

英ポンドは前日147.17円付近まで上昇したが、この日は短期筋を中心に売り買いが交錯した。

(為替マーケットチーム)

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:「豪華装備」競う中国EVメーカー、西側と

ビジネス

NY外為市場=ドルが158円台乗せ、日銀の現状維持

ビジネス

米国株式市場=上昇、大型グロース株高い

ビジネス

米PCE価格指数、インフレ率の緩やかな上昇示す 個
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 4

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」…

  • 5

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 6

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 7

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 8

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 9

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 10

    大谷選手は被害者だけど「失格」...日本人の弱点は「…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中