ニュース速報

情報BOX:米FOMC後のパウエル議長発言要旨

2019年03月21日(木)06時35分

[20日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は19─20日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2.25─2.50%に据え置くことを全会一致で決定した。

また、FOMCメンバーの政策金利見通し分布(ドット・チャート)では2021年までを通して1回の利上げが実施されるとの見通しが示され、FRBが米景気減速を警告する中、年内の利上げはない公算が大きいことが示された。

このほか、バランスシート縮小については5月からペースを減速することも表明。具体的には、保有国債の毎月の縮小ぺースを最大300億ドルから最大150億ドルに半減させる。

パウエルFRB議長がFOMC後の記者会見で発言した主な内容は通り。

*FRBの重要目標は景気拡大維持

*労働市場は堅調

*FRBは米経済が年内底堅く成長すると依然予想

*FRBは米国内外の一部動向に注目する必要

*FRBは忍耐強く対応する見通し

*昨年9月以降の指標から成長は予想よりも鈍化のもよう

*成長は特に中国や欧州で鈍化

*年初以降の限られた指標内容は強弱まちまち

*雇用の伸びは月平均で減速しているもよう

*他の多くの労働関連指標は底堅さ示す

*脆弱な小売売上高は消費支出の減速を示唆

*英EU離脱や通商交渉がリスク要因

*きょうのFOMCでは各種指標の解釈に関する議論にほぼ終始

*「忍耐強く」とはFRBが判断を急ぐ必要がないことを意味

*政策見通しの変更は当面先となる可能性

*9月時点の準備預金残高が効果的な政策運営に必要な水準を引き続き上回る可能性

*必要に応じ、バランスシート戦略をさらに調整する

*基調的な経済ファンダメンタルズは堅調

*金融状況は数カ月前よりも緩和的

*中国の成長安定化が基本シナリオで、欧州で景気後退は見られず

*中国の経済情勢は関税が一因の可能性あるが、主因ではない

*米経済を巡り関税を懸念する声あるが、どの程度の影響が及んでいるかは判断しがたい

*最近の経済指標は、FRBが金利をどちらの方向に動かすべきか示唆していない

*ホワイトハウスの経済予測にはコメントしない

*昨年打ち出された税制改革や支出政策はサプライサイドの効果をもたらした可能性あるが、判断しがたい

*忍耐強くなるには良い時期

*低調な米小売売上高統計を軽視していない

*米家計のファンダメンタルズは明るいもよう

*総じて金融安定に対する脆弱性は高くない

*連邦政府債務の持続可能性を巡り、公的な議論の再開が必要

*2019年末時点で、バランスシートが国内総生産(GDP)の17%程度と、ピーク時の25%から低下する見通し

*2%のインフレ目標は均衡の取れた手法では十分に達成されていない

*インフレ目標の未達成が、忍耐強く対応する理由の一つ

*インフレ目標を達成するとの信認維持に向けて、より独創的な思考が必要

*FRBは利回り曲線のフラット化を目指していない

*バランスシートの構成に関しては早期に決定

*FRBはバランスシート内の証券の平均年限(残存期間)長期化をまったく検討していない

*バランスシートが9月以降どの程度の期間、安定状態を保つかは不明

*ウェルズ・ファーゴについては、消費者に対するかなりの不正行為があり、改善の余地が大いにある

*Wファーゴの是正措置に満足できるまで、業務制限令を解除しない。解除の時期には至っていない

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

再送米PCE価格指数、3月前月比+0.3%・前年比

ワールド

「トランプ氏と喜んで討議」、バイデン氏が討論会に意

ワールド

国際刑事裁の決定、イスラエルの行動に影響せず=ネタ

ワールド

ロシア中銀、金利16%に据え置き インフレ率は年内
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 6

    大谷選手は被害者だけど「失格」...日本人の弱点は「…

  • 7

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 8

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 9

    「性的」批判を一蹴 ローリング・ストーンズMVで妖…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中