ニュース速報

日経平均は反落、利益確定売り先行 FOMC控えた様子見も

2019年03月19日(火)16時13分

[東京 19日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日ぶり反落。外部環境面で大きな変化がない中、連騰の反動で利益確定売りが先行した。国内勢から期末のポジション調整売りなども出て下げ幅は一時150円を超えたが、上海株がしっかりで始まると下げ渋り、小幅ながらプラス圏に浮上する場面もあった。ただ、その後は米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて様子見姿勢が強まった。午後は小幅安の水準でもみあった。

投資家の不安心理を示すとされる日経ボラティリティー指数は15ポイント台で、昨年9月5日以来6カ月超ぶりの低水準となっている。市場からは「現値は2万1000─2万2000円のレンジのちょうど真ん中あたりで居心地がいい。このままFOMCの結果を見極めたいという向きも多い」(国内証券)との声が出ていた。

TOPIXも反落。東証33業種では、小売、電気・ガス、その他製品などが売られた半面、保険、その他金融、パルプ・紙などが買われた。銀行株も堅調で、金融大手ゴールドマン・サックスとシティグループが、ドイツ銀行とコメルツ銀行の合併協議を支援していると伝わり、前日の米国株市場で上昇したことなどが追い風となった。

市場からは「米国株、欧州株、新興国・アジア株は去年の高値水準まで戻している。海外のマーケットがしっかりして日本株の支えとなっているが、海外で利益確定が先行すると、日本に目立った買い材料がないだけに下押し圧力は強まる」(みずほ証券の投資情報部部長、倉持靖彦氏)との声が出ていた。

個別銘柄では、ジャパンディスプレイ<6740.T>が反発。株主の投資ファンド、エフィッシモ・キャピタル・マネージメントが、株式保有目的を従来の「純投資」から「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案を行うこと」に変更したことが材料視されている。エフィッシモが18日、関東財務局に提出した報告書で分かった。経営がてこ入れされ、業績が上向くとの思惑から買いが入った。

一方、ツルハホールディングス<3391.T>は大幅反落し、一時3年1カ月ぶり安値をつけた。18日発表した2018年5月─19年2月期の連結当期利益が前年同期比2.3%減になったことが嫌気された。競合他社の出店や価格競争の激化が影響しているという。

東証1部の騰落数は、値上がり597銘柄に対し、値下がりが1464銘柄、変わらずが74銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21566.85 -17.65

寄り付き    21558.43

安値/高値   21425.79─21585.55

TOPIX<.TOPX>

終値       1610.23 -3.45

寄り付き     1612.36

安値/高値    1601.73─1612.36

東証出来高(万株) 110401

東証売買代金(億円) 18954.98

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドルが158円台乗せ、日銀の現状維持

ビジネス

米国株式市場=上昇、大型グロース株高い

ビジネス

米PCE価格指数、インフレ率の緩やかな上昇示す 個

ワールド

「トランプ氏と喜んで討議」、バイデン氏が討論会に意
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 6

    大谷選手は被害者だけど「失格」...日本人の弱点は「…

  • 7

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 8

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 9

    「性的」批判を一蹴 ローリング・ストーンズMVで妖…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中