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EU、英に関税同盟脱退の選択肢 議会承認円滑化に向け=首席交渉官
[ブリュッセル 8日 ロイター] - 英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)交渉でEU側の責任者を務める欧州委員会のバルニエ首席交渉官は8日、英議会が離脱協定案を受け入れ易くするために、EUは関税同盟からの一方的な脱退を英国に提案する用意があることを明らかにした。ただ、英・アイルランド国境問題に関する安全策(バックストップ)の他の要素は維持する必要があると述べた。
バルニエ氏はこの日、英国以外のEU加盟国の大使との会合に出席。その後、ツイッターに「EUは関税同盟から一方的に脱退する選択肢を英国に提供することを確約する。ただハードボーダー(厳格な国境管理)を防ぐため、安全策(バックストップ)の他の要素は維持される必要がある」と投稿。「英国はその意思に反して関税同盟を強いられることはないだろう」とした。
バルニエ氏の提案は、EUが1月に英国に示した事項に法的拘束力を持たせるもの。ただ、メイ首相が率いる保守党内のユーロ懐疑派の強硬派を説得するには十分でないとの見方も出ている。
英国では12日までに修正離脱案が議会で承認されない場合、13─14日に議会で「合意なき離脱」と「離脱延期」の採決が実施される。[nL3N20M014]
バルニエ氏は「英国がEUとの合意に基づき離脱できるよう、EUは向こう数日間、英国と集中的に交渉を行う」と表明。交渉は週末の間も継続される。
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