ニュース速報
日経平均は反落、利益確定売り 全人代も無難通過
[東京 5日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反落。前日の米国株安に加え、日本株は連日上昇した後の短期的な過熱感もあり、朝方から利益確定売りが先行した。中国で開幕した全国人民代表大会(全人代)での李克強首相の演説内容に特段のサプライズがなく、切り返しの手掛かりを欠いた。
中国の2019年の国内総生産(GDP)伸び率の目標は6.0―6.5%と、昨年実績の6.6%を下回る水準に設定された。一方、李克強首相は税金と手数料の大幅削減やインフラ投資の拡大、中小企業に対する一層積極的な融資を通じ、一段の減速が見込まれる中国経済を支援する方針を示した。
これらに対する市場の反応は限定的だった。市場からは「全人代を受けて上海株の動きがどうなるか注目されていたが、底堅く推移した。日本株の下落への警戒感も強まっていない」(あかつき証券の投資調査部長、藤井知明氏)との声が出ていた。
TOPIXは反落。業種別ではゴム製品、輸送用機器、鉄鋼、金属製品などが値下がり率上位にランクイン。半面、上昇したのは銀行、水産・農林の2業種のみだった。
個別銘柄では、アダストリア<2685.T>が大幅続伸。同社は4日、2019年2月期の既存店売上高が前年比14.8%増になったと発表し、好感されている。平年に比べて気温が高く推移したことに合わせ、店頭の季節対応を強化したことが客数の伸長につながった。
半面、レオパレス21<8848.T>は大幅反落。国土交通相が同社に対し、建築基準法に違反した物件の改修を前倒しするよう求めたと伝わり、嫌気された。東証1部で値下がり率トップとなった。
東証1部の騰落数は、値上がり663銘柄に対し、値下がりが1382銘柄、変わらずが87銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 21726.28 -95.76
寄り付き 21712.80
安値/高値 21659.04─21798.38
TOPIX<.TOPX>
終値 1619.23 -8.36
寄り付き 1618.35
安値/高値 1612.78─1621.79
東証出来高(万株) 110642
東証売買代金(億円) 20252.25