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中国、穏健な金融政策維持 景気刺激策の「洪水」ない=李首相
[北京 20日 ロイター] - 中国の李克強首相は20日、穏健な金融政策を変更しておらず、変更する予定もないと述べるとともに、「洪水のような」景気刺激策に頼らない方針を示した。
このところ弱い経済指標がでていることを受けて、市場では当局が一段と積極的な政策措置をとるのではないかとの観測が強まっている。
政府のウェブサイトに公開された声明によると、李首相は閣議で「あらためて述べるが、穏健な金融政策を変更してはいないし変更することもない。われわれは、『洪水のような』刺激措置を講じないと決意している」と述べた。
中国人民銀行(中央銀行)のある当局者は同行の機関紙、金融新聞のインタビューで李首相と同様の考えを示した上で、人民銀は過度の金融引き締めによるリスクを回避しつつ、信用や社会融資の妥当な伸びを推進していくと強調した。
人民銀は1月に銀行預金準備率を1%ポイント引き下げた。
李首相は、1月の預金準備率引き下げは十分な引き下げ余地を反映していると説明した。
1月の新規人民元建て融資は3兆2300億元(4804億3000万ドル)で、過去最高を記録。その他の与信データも最近の政策緩和を受けて改善を示した。
李首相は、手形融資や短期融資の増加は「裁定」につながり、潜在的リスクを生む可能性があると指摘。
金融機関は、特に小規模企業向けの中長期融資など、与信を拡大すべきと述べた。
中国経済が抱える長期的問題を解決するため、政府は改革を深化させる必要があるとの認識を示した。