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EUとイタリア、19年予算案で合意 是正手続き回避へ

2018年12月20日(木)02時10分

[ブリュッセル/ローマ 19日 ロイター] - 欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会のドムブロフスキス副委員長(ユーロ問題担当)は、イタリアと2019年予算案について合意に達したと述べた。イタリアは、欧州委員会の制裁を回避することになる。

ドムブロフスキス副委員長は記者会見で「机上の解決策は理想形ではなく、イタリア経済の問題の長期的解決策とはなっていないが、とりあえず過剰財政赤字是正手続き(EDP)は回避できる」と述べた。

その上で、イタリアが合意事項を完全に実行しなければ決定を1月に見直す可能性を示した。

欧州委は、イタリアの当初予算案をEUの財政規律に違反するとして差し戻した。イタリア政府は財政赤字の対国内総生産(GDP)比率目標を当初案の2.4%から2.04%に引き下げていた。

19年の構造赤字は18年の水準から変わらない見込み。

EUルールのもとで、イタリアは構造赤字をGDP比0.6%減らす必要があったが、当初予算案では1.2%に拡大することになっていた。

構造赤字の横ばいは理想的でないものの、罰金も課す是正手続きは停止できるとドムブロフスキス副委員長は語った。

イタリアのコンテ首相は議会で行った演説で、欧州委と予算案で合意したことで、政府は主要な公約を守った上で経済を支援することができるとして、合意を評価。「イタリアにとり良いことで、欧州にとっても満足できる結果となった」と述べた。

*内容を追加しました。

ロイター
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