コラム

強襲イスラエル兵証言にツッコミ

2010年06月07日(月)15時08分

 イスラエル兵による次の証言がネット上で注目を集めている。


兵士「S」は6月3日、イスラエル北部にある特殊部隊シャエテットの基地で、エルサレム・ポスト紙の単独インタビューに応じた。その中で彼は、5月31日にガザ支援船マビマルマラ号の船上で起きた劇的な出来事を語った(彼には当時の勇敢な行動を称える勲章の授与が検討されている)。

「デッキに降り立つとすぐ、バットや鉄パイプや斧を持った人々に襲われた」とSは言う。

「彼らは間違いなくテロリストだ。その目に殺意を帯びた怒りが見えた。われわれを殺そうと近寄ってきた」


 ここで2点を指摘したい。第1に、彼らは本当にテロリストだったのか。イスラエル軍と戦ったトルコ人イスラム教徒の目的や手段について私は共感しないが、彼らの取った行動は通常のテロの定義に当てはまらない。テロとは政治的目的のために一般市民に暴力を振るうことだ。

 第2に、ある人がテロリストであるかどうかを目つきで見分けることが本当にできるのか。怒っているかどうかは確かに分かるだろうが、優秀なテロリストは社会に溶け込むことに長けているのではないか。

──ブレイク・ハウンシェル
[米国東部時間2010年06月04日(金)16時34分更新]

Reprinted with permission from FP Passport, 7/6/2010. © 2010 by Washingtonpost.Newsweek Interactive, LLC. 

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国際政治学者サミュエル・ハンチントンらによって1970年に創刊された『フォーリン・ポリシー』は、国際政治、経済、思想を扱うアメリカの外交専門誌。発行元は、ワシントン・ポスト・ニューズウィーク・インタラクティブ傘下のスレート・グループ。『PASSPORT:外交エディター24時』は、ワシントンの編集部が手がける同誌オンライン版のオリジナル・ブログ。

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