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マスクが「時代遅れ」と呼んだ有人戦闘機F-35は、イスラエルの改造で中東情勢をも塗り替えるゲームチェンジャーに

The F-35, Mocked by Elon Musk, Finally Shows What It Can Do

2025年6月18日(水)18時29分
ヘスス・メサ

本誌のインタビューに応じた防衛専門家たちは、マスクの主張は正しくないと語った。イスラエルによるイラン攻撃は、ドローンが現代の戦争の形を変えるなかで、有人ステルス機が逆に不可欠であり続ける理由を浮き彫りにしているという。

「有人ステルス機は、厳重に防御を固めた敵に対して成果を上げるための、最も費用対効果の高い方法だ」と、米空軍本部で情報・監視・偵察担当の副参謀長を務め、現在はミッチェル航空宇宙研究所の所長を務めるデビッド・デプチュラ退役中将は言う。

デプチュラは、イランの領土に侵入し、時には国境から約1500キロの地点にまで達したイスラエルの攻撃は、現代的な綿密な空爆作戦だったと説明した。

「今回の作戦において、イスラエルのF-35は、ロシアが供給したイランの防空ミサイルを回避・破壊し、他の重要な標的を攻撃した。それは決して容易なことではなく、今日の無人機では達成できなかっただろう」と語った。

英王立防衛安全保障研究所(RUSI)の上級研究員ジャスティン・ブロンクも同意する。「無人機システムが完全に有人戦闘機に取って代わることができると主張する人たちは、戦闘機は柔軟な対応ができ、決定的な軍事手段になりうることを根本的に理解していない」と、ブロンクは本誌に語った。

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