イスラエルとイラン、報復の連鎖激化...市民の犠牲広がる

6月15日もイスラエルとイランでは双方への攻撃で市民が死傷し、紛争拡大に懸念が高まっている。写真はイランによるミサイル攻撃で被害を受けた現場。イスラエルのテルアビブ南部バト・ヤムで撮影(2025年 ロイター/Ronen Zvulun)
イスラエルとイランでは15日も双方への攻撃で市民が死傷し、紛争拡大に懸念が高まっている。両国軍は相手側の市民に対し、さらなる攻撃に警戒し、軍事関連施設などの周辺から避難するよう促した。
イスラエル軍は兵器施設周辺に住むイラン国民に避難するよう警告。イスラエルのネタニヤフ首相は、イランの攻撃でアパートが破壊され6人が死亡したバトヤムを訪問し、「イランは民間人、女性、子どもの殺害に対して重い代償を払うことになる」と述べた。
イラン軍もイスラエル住民に対し、安全のため「重要地域」に近づかないよう警告した。
イスラエルでは15日、子どもを含む少なくとも10人が死亡し、過去2日間の死者数は計13人となった。
イランはイスラエルによる13日の攻撃開始以降初めて日中にミサイル攻撃を実施し、イスラエルの商都テルアビブで爆発音がした。これまでのところ直接の被害は報告されていない。
日没後にはイスラエル北部の都市ハイファにミサイル攻撃があり、同国軍当局者によると高齢者施設が被害を受けた。緊急当局はこの攻撃で9人が負傷したほか、イスラエル南部でもミサイルが着弾し2人が負傷したと明らかにした。