米最高裁、トランス学生の女子チーム参加禁止定めた州法を審理へ

7月3日、米西部アイダホ州と南部ウェストバージニア州が公立学校の女子運動チームにトランスジェンダーの学生の参加を禁じた法令の妥当性が争われている裁判について、連邦最高裁判所が3日、審理することに合意したと明らかにした。米最高裁前で2024年6月撮影(2025年 ロイター/Kevin Mohatt)
[3日 ロイター] - 米西部アイダホ州と南部ウェストバージニア州が公立学校の女子運動チームにトランスジェンダーの学生の参加を禁じた法令の妥当性が争われている裁判について、連邦最高裁判所が3日、審理することに合意したと明らかにした。
10月に始まる次の会期に口頭弁論を開く見通し。
公立学校の運動チームを「生物学的な性別」で区別し、「男子」学生の女子チーム入りを禁止するとしたアイダホとウェストバージニアの法令を巡り、トランスジェンダーの学生側が性別に基づく差別で合衆国憲法に違反するとして提訴。下級審でこの主張が認められたことを不服とした両州が最高裁に上訴していた。
近年、大半が共和党系の27州でトランスジェンダーのスポーツ参加を制限する法令が議会を通過している。
ウェストバージニアのマカスキー司法長官は最高裁による審理を歓迎。州の法令は「運動場の安全と公平性を確保し、女性と女子を守るもので、州の人々は男性選手を女性と競わせるのは公平さを欠くと承知している」と強調した。
一方原告側の代理人を務めるアメリカ自由人権協会(ACLU)のジョシュア・ブロック氏は「トランスジェンダーの学生は他の学生と同じように忍耐や献身、協調性を学んだり、単に友人と楽しみを分かち合ったりするためにスポーツをしている。特定の子どもたちを単にトランスジェンダーという理由で学校のスポーツから排除するのは学校の安全性を低下させ、全ての若者にとって傷付きやすい場所にしてしまう」と述べた。