最新記事
リビア

指導者殺害、治安回復、また銃撃戦...カダフィ後の「分断」リビアでいま起こっていること

Violent Clashes Erupt in Libya After Top Official Assassinated

2025年5月14日(水)15時25分
ブレンダン・コール
トリポリを警備する「第444旅団」。同旅団は今回の衝突の鎮静化に貢献したとされている

トリポリを警備する「第444旅団」。同旅団は今回の衝突の鎮静化に貢献したとされている Ayman al-Sahili-REUTERS

<リビアの首都トリポリの人口密集地帯で連日銃撃戦が行われている。長年の混乱から回復途上にあった国の知られざる現状>

リビアで地元民兵の指導者が殺害されたことを受け、5月12日、首都トリポリで敵対する武装勢力同士の銃撃戦が発生した。

【動画】リビアで起こった衝突の惨状

国際社会からは沈静化を求める声が上がっている。


リビアのアブドゥルハミド・ドベイバ首相は衝突の翌日である5月13日に、X(旧ツイッター)に治安が回復した旨を投稿した。ドベイバはこの投稿内で、事態の鎮静化に貢献した内務省、国防省、軍、警察を称賛している。

また、同ポストでは、今回の混乱を無事納めることができたことを「非正規勢力を排除するための決定的な一歩」としており、リビア国内の「非正規勢力」の排除を訴えた。

今回の衝突の鎮圧に関与したリビア国防省傘下の「第444旅団」も、この鎮圧作戦が「成功裏に終了した」と、トルコの国営通信社アナドル通信に語っていた。

しかし、国連リビア支援ミッション(UNSMIL)によると、5月13日夜にも同様の衝突が発生している。UNSMILはXに、5月13日、14日と連日、治安状況への懸念を表明し、緊張緩和を求める旨の投稿を行った。

リビアで一体何が起こっているのか。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ大統領、シリア暫定大統領と会談 関係正常化

ワールド

自動車など関税維持との米大統領発言、「承知もコメン

ワールド

ロシア、交渉団メンバー明らかにせず 「プーチン氏の

ビジネス

中国新規銀行融資、4月は予想以上の急減 貿易戦争で
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:2029年 火星の旅
特集:2029年 火星の旅
2025年5月20日号(5/13発売)

トランプが「2029年の火星に到着」を宣言。アメリカが「赤い惑星」に自給自足型の都市を築く日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因は農薬と地下水か?【最新研究】
  • 3
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映った「殺気」
  • 4
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」に…
  • 5
    あなたの下駄箱にも? 「高額転売」されている「一見…
  • 6
    加齢による「筋肉量の減少」をどう防ぐのか?...最新…
  • 7
    トランプ「薬価引き下げ」大統領令でも、なぜか製薬…
  • 8
    iPhone泥棒から届いた「Apple風SMS」...見抜いた被害…
  • 9
    「がっかり」「私なら別れる」...マラソン大会で恋人…
  • 10
    「奇妙すぎる」「何のため?」ミステリーサークルに…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 4
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因…
  • 5
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 6
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映…
  • 7
    加齢による「筋肉量の減少」をどう防ぐのか?...最新…
  • 8
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」に…
  • 9
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王…
  • 10
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 6
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 8
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 10
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中