最新記事
事件

ソウル江南のビルオーナーでブガッティ乗る男の正体は......違法カジノ運営者 高級マンションの床に5億円相当の「札束の山」

2024年1月22日(月)21時20分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
5万ウォン札の束の山

検察によって押収された数億円相当の札束の山  SBS 뉴스 / YouTube

<まるで映画の中の出来事のような事件が発覚した>

夜毎札束が飛び交う違法カジノ。秘密の賭場を主宰する黒幕は、誰もが羨む高級自動車を何台ももち、高級マンションの金庫には札束の山が......。こんな映画の中で見るような出来事が、韓国ソウルで実際に起きていた。KBS、SBSなどの韓国メディアが報じた。

違法オンラインカジノのありかは?

韓国・釜山地方検察の強力犯罪捜査部は、犯罪収益隠匿規制法、不動産実名法、金融実名法などに違反したとして、韓国国内でマネーロンダリングをした総責任者Aら4人を拘束起訴し、共犯5人を在宅起訴。また、フィリピンに逃亡したオンラインカジノ運営の総責任者Bを国際刑事警察機構を通じて国際手配したと、22日発表した。

主犯格の2人は2017年2月からフィリピンにサーバーと事務所を置き、韓国国内の関係者らと16もの違法オンラインカジノを運営していたという。

彼らは毎日6億ウォン(約6,600万円)に達するオンラインカジノの売上を他人名義の口座100口に分けて振り込み、国内で引き出した後、さまざまな手法でマネーロンダリングをしていた。

高級自動車、不動産、さらには大型漁船まで

マネーロンダリングの方法はさまざまだったという。フェラーリ、ランボルギーニなどの高級自動車24台を輸入後に転売したり、タイヤ会社を買収してタイヤを売買するなど、巧妙な手口でマネーロンダリングを行っていたという。

不動産投資や再開発事業にも参入し、ペーパーカンパニーを作って他人名義で不動産を保有し、ソウル江南区新沙洞(シンサドン)の土地を164億ウォン(約18億円)で買ってビルを建てたほか、9億ウォンや18億ウォン(約1億円と2億円)の釜山・海雲台の高級マンションを次々と売買。

さらには大型漁船3隻を買い入れて漁業にも手を出した。マネーロンダリングの総責任者Aは、まだ幼い自身の子供が成人したら、これらの不動産や漁船を相続させるつもりだったと語っているという。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

石破首相「双方の利益になるよう最大限努力」、G7で

ワールド

米中貿易枠組み合意、軍事用レアアース問題が未解決=

ワールド

独仏英、イランに核開発巡る協議を提案 中東の緊張緩

ワールド

イスラエルとイランの応酬続く、トランプ氏「紛争終結
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?...「がん」「栄養」との関係性を管理栄養士が語る
  • 2
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 3
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波でパニック...中国の輸出規制が直撃する「グローバル自動車産業」
  • 4
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されず…
  • 5
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 6
    メーガン妃とキャサリン妃は「2人で泣き崩れていた」…
  • 7
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 8
    4年間SNSをやめて気づいた「心を失う人」と「回復で…
  • 9
    さらばグレタよ...ガザ支援船の活動家、ガザに辿り着…
  • 10
    逃げて!背後に写り込む「捕食者の目」...可愛いウサ…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 5
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 6
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 7
    今こそ「古典的な」ディズニープリンセスに戻るべき…
  • 8
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 9
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 10
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中