最新記事

医療

「声を上げずにはいられなかった」...コロナワクチンは安全か? 医師たちの本当の声

2023年2月10日(金)17時26分
山田敏弘(国際ジャーナリスト)

実は、接種後2週間以内に感染したとしても、未接種とカウントされるのだそうだ。これは、アメリカのCDC(アメリカ疾病予防管理センター)がワクチン接種していても感染を起こす「ブレークスルー感染」を調べる際、「ワクチン接種完了」を接種後14日以降と定義しているためだという。

ワクチンそのものの体への影響も懸念されている。新型コロナワクチンは、接種すると体内の細胞内で「スパイク蛋白質」が作られ、ウイルスを攻撃する抗体を作る。

「しかし」と、この医師は言う。「新型コロナワクチンに使われているメッセンジャーRNA型は、脂質ナノ粒子(LNP)に包まれています。それがワクチン接種後、筋肉接種部位にとどまるのはわずか25%だけで、残り75%は血中に入って、細胞内に入り込むことがわかっていると、オンタリオ獣医科大学バイラム・ブライドル教授(免疫学)は述べています。取り込まれやすいのは、副腎、骨髄、肝臓、卵巣、脾臓といった免疫系と、細胞分裂盛んな臓器です。こういう臓器でスパイク蛋白が生成されると、ミトコンドリアの断片化が起き、血球成分や卵子の生成が阻害される可能性が考えられます」

ワクチン接種者の自然免疫応答が低下

またLNPには、それ自体に強力な炎症作用があるという。「メッセンジャーRNA型のワクチンは、人工修飾されていることで、自然免疫を活性化させなくします。米ペンシルベニア大学やオランダのラドバウド大学の論文によれば、現実に、接種者の自然免疫応答が低下をしていることもわかっています」と、この医師は言う。

ベルギー人獣医で世界的なワクチン権威のウイルス学者であるギアート・バンデン・ボッシュ博士は、「パンデミックの最中に大量のワクチンを摂取すると変異株が猛威を奮い、感染が爆発する」と予測していたが、それが現実になっている可能性がある。ワクチンを打てば打つほど変異株を生み出し、いたちごっこになるかもしれない。

取材の中で、コロナワクチンについては、ワクチン後の入浴が危険であるという話も耳にした。そんな話をしてくれたのは、関東の循環器内科医師だ。

前出の医師もそうだったが、今回の取材を通して、現在の日本の医療分野では、新型コロナワクチンのリスクを声高に語ることは医療機関や医師らに「負担を与える」ことになる。明らかに、リスクを自由に主張できない目に見えないプレッシャーが医療界を覆っているようである。

そこでこの循環器内科の医師は匿名を条件に、コロナワクチン接種後の入浴の危険性について、話をしてくれた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

バイデン氏、G7サミットでロシア資産のウクライナ支

ワールド

バイデン氏、メキシコ国境からの不法越境対策強化 大

ビジネス

米求人件数、4月は805.9万件に減少 3年超ぶり

ワールド

米企業、対ロシア制裁逃れに留意要 法順守強化を=米
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナの日本人
特集:ウクライナの日本人
2024年6月11日号(6/ 4発売)

義勇兵、ボランティア、長期の在住者......。銃弾が飛び交う異国に彼らが滞在し続ける理由

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ラスベガスで目撃された「宇宙人」の正体とは? 驚愕の映像が話題に

  • 2

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しすぎる...オフィシャル写真初公開

  • 3

    昨年は計209匹を捕獲...18歳未満でも参加可、フロリダ州の「ニシキヘビ・チャレンジ」とは?

  • 4

    「サルミアッキ」猫の秘密...遺伝子変異が生んだ新た…

  • 5

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 6

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「…

  • 7

    ロシアが「世界初」の地上型FPVドローンを開発、「竜…

  • 8

    NATO諸国、ウクライナ支援の方針転換でプーチンの警…

  • 9

    肥満や足が遅い人のための登山隊も出現、エベレスト…

  • 10

    【独占】「熟練エンジニア」が集まる...日本の半導体…

  • 1

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 2

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しすぎる...オフィシャル写真初公開

  • 3

    キャサリン妃「お気に入りブランド」廃業の衝撃...「肖像画ドレス」で歴史に名を刻んだ、プリンセス御用達

  • 4

    ラスベガスで目撃された「宇宙人」の正体とは? 驚愕…

  • 5

    ハイマースに次ぐウクライナ軍の強い味方、長射程で…

  • 6

    仕事量も給料も減らさない「週4勤務」移行、アメリカ…

  • 7

    「自閉症をポジティブに語ろう」の風潮はつらい...母…

  • 8

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 9

    都知事選の候補者は東京の2つの課題から逃げるな

  • 10

    中国海軍「ドローン専用空母」が革命的すぎる...ゲー…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しす…

  • 8

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 9

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発…

  • 10

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中