米人員削減、4月は前月比62%減 新規採用は低迷=チャレンジャー

再就職あっせん会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスによると、米国で4月に発表された人員削減数は前月比62%減の10万5441人だった。米ジョージア州の就職フェアで2021年撮影(2025年 ロイター/Chris Aluka Berry)
[ワシントン 1日 ロイター] - 再就職あっせん会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスによると、米国で4月に発表された人員削減数は前月比62%減の10万5441人だった。
ただ、トランプ政権の関税措置を受けた景気の先行き不透明感を背景に企業は新規雇用には引き続き消極的という。
4月の人員削減数は前年同月比では63%増。4月としては5年ぶりの高水準だった。
チャレンジャーのシニアバイスプレジデント、アンドリュー・チャレンジャー氏は「全体としては、企業は経済と新たなテクノロジーを理由に挙げている」とし「雇用主は採用を遅らせている。貿易、サプライチェーン、消費支出の行方を見極めるため、雇用を制限している」と述べた。
年初からの人員削減数は前年同期比87%増の60万2493人と、2020年以来の高水準。
人員削減が多かったのは政府部門で28万2227人。うち28万1452人は実業家イーロン・マスク氏率いる「政府効率化省(DOGE)」による人員削減だった。
4月の人員採用計画では、採用計画数が3月の1万3198人から1万6191人に増加したが、依然低水準。前年同期比では65%増加した。