最新記事

中国

さすが中国! 「革命」で増殖する使い勝手を超えた奇抜なトイレ集

2018年4月10日(火)17時30分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

中国南西部貴州省安竜県の公園にあるのは、トイレと言うより花壇 REUTERS

<プライバシーのない「二ーハオトイレ」から一変。衛生面は劇的によくなったとしても、違和感の残るトイレ...>

「まるでゴミ溜め」――北京に住む韓国人カイ・パクは、15年前に初めて中国を訪れてトイレを見たときの様子をこう言い表した。香港英字紙サウスチャイナ・ モーニングポストの取材に対し、そもそもドアのないトイレもあったし、利用者がドアを閉めないケースもあったと話す。隣との壁すらなく、用を足しながら挨拶できることから「二ーハオトイレ」とも揶揄された。

よく見られた穴だけのトイレ


しかし、パクが北京に暮らし始めてから10年。特に近年、中国のトイレは劇的にきれいになっただけでなく、利用者のエチケットもかなりよくなったと言う。深刻なトイレ事情を重く受け止め、習近平(シー・チンピン)政権が中国全土の「トイレ革命」を推進しているためだ。サウスチャイナ・ モーニングポストによると、中国全土で7万基の公衆トイレが増設された。

ct-r-01.jpg

左:2013年に北京の旧市街にあった公衆トイレ。再開発により取り壊された。右:同年、北京市内のデパートの男子トイレ Kim Kyung-Hoon-REUTERS

【参考記事】中国で進む習近平の官製トイレ大革命

ただ、この「トイレ革命」は方向性が少々おかしい。ある種の芸術作品のような様相を帯びてきた革命の産物は、単に用を足すというトイレの概念を越えている。

中国南西部貴州省安竜県の公園に設置された、ガラス張りの個室トイレ
今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米CPI、4月は前年比3.4%上昇に鈍化 利下げ期

ビジネス

米小売売上高4月は前月比横ばい、ガソリン高騰で他支

ワールド

スロバキア首相銃撃され「生命の危機」、犯人拘束 動

ビジネス

米金利、現行水準に「もう少し長く」維持する必要=ミ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 2

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史も「韻」を踏む

  • 3

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダブルの「大合唱」

  • 4

    それでもインドは中国に勝てない...国内企業の投資意…

  • 5

    マーク・ザッカーバーグ氏インタビュー「なぜAIを無…

  • 6

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 7

    奇跡の成長に取り残された、韓国「貧困高齢者」の苦悩

  • 8

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    中国のホテルで「麻酔」を打たれ、体を「ギプスで固…

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋戦争の敗北」を招いた日本社会の大きな弱点とは?

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 6

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    ウクライナ防空の切り札「機関銃ドローン」、米追加…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中