最新記事

米中関係

トランプ大統領、中国の対北朝鮮貿易増を批判

2017年7月6日(木)12時23分

 7月5日、トランプ米大統領は、中国と北朝鮮の間の貿易が増加していることを指摘し、北朝鮮の核開発問題への対処で中国が米国と共に取り組んでいるのか疑問を呈した。5日撮影(2017年 ロイター/Jonathan Ernst)

トランプ米大統領は5日、中朝貿易が増加していることを指摘し、中国が米国と共に、北朝鮮の核開発問題に対して取り組んでいるのか疑問を呈した。

トランプ大統領はツイッターで「中国と北朝鮮との間の貿易は第1・四半期に約40%増加した。米国は中国と手を組んできたが、こんなものか。でもわれわれは試してみるしかなかった」とコメントした。

北朝鮮は4日、大型核弾頭が搭載可能な大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に成功したと発表。

その発表以前から、トランプ大統領は北朝鮮に対して控えめな措置しか取らない中国にしびれを切らしつつあると表明していた。中国に対して経済的な措置を取ることも辞さない構えを見せている。


北朝鮮の最新ミサイルは、米アラスカ州全土を初めて射程距離内に入れる可能性があると専門家は指摘している。

トランプ大統領は7日からドイツで開催される20カ国・地域(G20)首脳会議に出席する。ツイートは米国を出発する直前に投稿された。

「われわれは首尾よく事を運ぶ」と、トランプ大統領はホワイトハウスを離れる際、質問を叫ぶ記者団に向かってこう答えた。

G20では、トランプ大統領は中国の習近平国家主席と2度目の会談を行う予定だ。トランプ氏はこれまで、北朝鮮の核プログラムを抑制させるために十分な措置を講じていないとして、習主席に対し不満を表明している。

トランプ大統領が、中国の習主席と日本の安倍晋三首相というアジアの2大経済大国の指導者と、それぞれ北朝鮮の脅威を巡り電話で会談したことをホワイトハウスは2日、明らかにした。

中国は北朝鮮にとって、最大の同盟国であるばかりか、最大の貿易相手国である。

中国が4月発表したデータによれば、対朝貿易は第1・四半期に前年同期比37.4%増加した、とニューヨーク・タイムズ紙とフィナンシャル・タイムズ紙が報道。中国税関総署(GAC)のデータを引用したこれら報道によれば、中国の対朝輸出は54.5%、同輸入は18.4%増加した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

仏ルノー、第1四半期は金融事業好調で増収 通年予想

ビジネス

英財政赤字、昨年度は1207億ポンド 公式予測上回

ワールド

中国、2040年以降も石炭利用継続 気候目標に影響

ワールド

北朝鮮ハッカー集団、韓国防衛企業狙い撃ち データ奪
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 3

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバイを襲った大洪水の爪痕

  • 4

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    冥王星の地表にある「巨大なハート」...科学者を悩ま…

  • 9

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 10

    ネット時代の子供の間で広がっている「ポップコーン…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 7

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中