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パレスチナを襲う新たな混乱

2015年10月22日(木)15時47分
ローラ・ディーン

 それでもパレスチナ人とイスラエル人が隣り合って暮らすエルサレムでは、双方の交流は欠かせない。正統派ユダヤ教徒が多く居住するメア・シェアリーム地区に暮らすイェディデヤ・サイディアンは、経営する宝飾店でよくパレスチナ人を雇っていたが、今はやめているという。襲撃のターゲットにされるのを恐れているのだ。

 サイディアンだけではない。「以前はよくユダヤ人の経営する店で買い物していたがここ数週間は控えている」と、パレスチナ人タクシー運転手のファイサル・ラフィーは言う。タクシー乗務中も懸念は尽きない。これまでのように路上で客を拾うのはやめ、ユダヤ人の個人客に限定している。彼は第2次インティファーダのときに乗客から襲撃され、タクシーを捨てて警察署に駆け込んだ経験がある。

 エルサレム旧市街では、極右イスラエル人がデモを行う姿も見られるようになった。彼らは口々に「アラブ人に死を」と叫んでいる。

「それでも彼らには何も起こらないが」と、あるパレスチナ人は言う。「もしも私が『ユダヤ人に死を』と叫べば、すぐに殺されるだろう」

From GlobalPost.com特約

[2015年10月27日号掲載]

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