最新記事

朝鮮半島

MERSの治療薬を北朝鮮が開発

North Korea Claims to Have Discovered Miracle Drug, Cure for MERS

奇跡のMERS治療薬は、エボラ出血熱やエイズにも効く

2015年6月23日(火)16時12分
アイリッシュ・オガラ

万能薬の父 平壌の生物技術研究機関を訪ねた金正恩第1書記 KCNA-REUTERS

 韓国で猛威を振るう致死性の呼吸器疾患「中東呼吸器症候群」(MERS)に先週、思いもよらぬ救世主が現れた。

 北朝鮮が、核兵器開発やユニコーン探しの手を休め、「MERSを治せる特効薬」を開発したと発表したのだ。この特効薬は、エボラ出血熱やエイズ(後天性免疫不全症候群)、癌、そのほか多数の病気にも効く万能薬だという。

 科学・医学研究の水準の高さで名を轟かせているとは言い難い北朝鮮だが、国営の朝鮮中央通信(KCNA)によると、北朝鮮の科学者たちの手により、「クムダン2」と呼ばれるワクチンが開発されたという。

 クムダン2の原料は、レアアース(希土類元素)を混ぜた化学肥料を作って育てられた高麗人参の根から採取される生薬のようだ。

 韓国政府は今週初め、MERSによる27人目の死者が出たと発表した。またMERSに感染した患者数は計172件に達した。

 タイでも、同国で初となるMERSの症例が発表された。中東のある国からタイに旅行で訪れた男性が、MERSと診断されたのだ。また先週は、ドイツでも患者が見つかった。

どんどん大きくなる嘘八百

 クムダン2には専用ウェブサイトも用意されており(かなりゴチャゴチャとしているが、ロシア語と英語での閲覧が可能)、情報と「臨床的証拠」が満載だ。ウェブサイトには、「数百万人の患者の意見」を聞いた科学者たちが、クムダン2は「MERSウイルスやほかの伝染病の予防と治療に非常に効果がある」と結論付けた、と書かれている。

 サイトには、クムダン2は糖尿病や薬物中毒、鳥インフルエンザ、心臓病、勃起不全、風邪、コンピューター使用による不調、不眠症、てんかん、膀胱炎、肝炎全般、結核、さまざまな癌、性病などの治療にも用いることが可能であり、アンチエイジングや放射能予防の効果もあるとも書かれている。

ニュース速報

ビジネス

米国株式市場は上昇、「利上げできるほど景気改善」と

ワールド

ブラジル夏季五輪は延期か開催地変更を、専門家がジカ

ビジネス

ドル上昇、数カ月以内の利上げ適切とのFRB議長発言

ビジネス

今後数カ月の利上げ、おそらく適切=イエレン米FRB

MAGAZINE

特集:アメリカとヒロシマ

2016-5・24号(5/31発売)

オバマが現職の米大統領として初めて広島を訪れる──。被爆地に注目が集まる今だからこそ耳を傾けるべき声がある。

人気ランキング (ジャンル別)

  • 最新記事
  • コラム
  • ニュース速報
  1. 1

    「オバマ大統領27日広島訪問、原爆投下謝罪せず」ホワイトハウスが発表

    伊勢志摩サミットで来日時に現職の米大統領として…

  2. 2

    自撮りヌードでイランを挑発するキム・カーダシアン

  3. 3

    「国家崩壊」寸前、ベネズエラ国民を苦しめる社会主義の失敗

  4. 4

    サンダースが敗北を認めない民主党の異常事態

  5. 5

    歴史を反省せずに50年、習近平の文化大革命が始まった

  6. 6

    【動画】ドローンを使ったマグロの一本釣りが話題に

  7. 7

    行動経済学はマーケティングの「万能酸」になる

  8. 8

    北朝鮮がアフリカに犯罪者数百人を「輸出」疑惑

  9. 9

    全国の企業で遅れるエアコン点検義務への対応

    担当者も対象機種や具体的な実務を理解していない…

  10. 10

    荒れる米大統領選の意外な「本命」はオバマ

    共和党の醜い舌戦のおかげで人気回復のオバマがい…

  1. 1

    オバマ大統領の広島訪問が、直前まで発表できない理由

    ジョン・ケリー米国務長官は今月11日、G7外…

  2. 2

    安倍首相の真珠湾献花、ベストのタイミングはいつか?

    <オバマ米大統領の広島訪問に対応する形で、安倍…

  3. 3

    中国が文革の悪夢を葬り去れない理由

    今年で文化大革命が始まって50年だが、中国政府は…

  4. 4

    伊勢志摩サミット、日本文化の真髄として伊勢神宮の紹介を

    首相夫人の安倍昭恵氏が先月末に三重県を訪れ、…

  5. 5

    パナマ文書問題、日本の資産家は本当に税金逃れをしているのか?

    〔ここに注目〕日本の企業活動、税法の特徴…

  6. 6

    現実味を帯びてきた、大統領選「ヒラリー対トランプ」の最悪シナリオ

    共和党に2カ月遅れて、民主党もようやく今週1…

  7. 7

    出版不況でもたくましいインディーズ出版社の生き残り術

    日本と同様、出版不況に直面するアメリカの出版業界…

  8. 8

    AI時代到来「それでも仕事はなくならない」...んなわけねーだろ

    「AIやロボットが人間の仕事を奪うようになる」とい…

  9. 9

    ジャーナリズムと批評(2):絶滅危惧種としての理論家と運動

    映画化もされた小説『虚栄の篝火』や、ノンフィクシ…

  10. 10

    「ケリー広島献花」を受け止められなかったアメリカ

    今週11日、G7外相会議で広島を訪れたアメリ…

  1. 1

    米テキサス州、地震急増の原因はシェール採掘か=研究

    米テキサス大学オースティン校の地質学者クリフ…

  2. 2

    中国戦闘機2機が米機に異常接近、南シナ海上空で=米国防総省

    米国防総省は、南シナ海上空で17日、中国軍の…

  3. 3

    パリ発のエジプト航空機が消息絶つ、海に墜落か 66人搭乗

    エジプト航空の乗員・乗客66人を乗せたパリ発…

  4. 4

    行儀悪い売り方やめた、「白物家電の二の舞い」懸念=スズキ会長

    スズキの鈴木修会長は10日に開いた決算会見で…

  5. 5

    訂正:三菱自の燃費不正は経営陣の圧力 国交省、スズキには再報告要請

    会見内容などを追加しました[東京 18日 ロイ…

  6. 6

    米テスラ、株式発行などで2200億円調達へ 「モデル3」開発加速で

    米電気自動車(EV)メーカーのテスラ・モータ…

  7. 7

    訂正:三菱自、相川社長が6月引責辞任 益子会長は新体制発足まで続投

    三菱自動車は18日、相川哲郎社長と中尾龍吾副…

  8. 8

    ECB追加措置の検討は秋に、必要なら新規買入可能=リトアニア中銀総裁

    リトアニア中央銀行のバシリアウスカス総裁は、…

  9. 9

    インタビュー:トランプ氏、核阻止へ金正恩氏との会談に前向き

    米大統領選で共和党候補指名を確実にしたドナル…

  10. 10

    焦点:南シナ海仲裁裁判に台湾が横やり、裁定遅延の恐れも

    台湾の当局に近い団体が、南シナ海の領有権をめ…

Newsweek特別試写会2016初夏「疑惑のチャンピオン」
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

0歳からの教育 育児編

絶賛発売中!

コラム

辣椒(ラージャオ、王立銘)

中国が文革の悪夢を葬り去れない理由

パックン(パトリック・ハーラン)

破壊王! トランプの「政治テロ」が促すア

STORIES ARCHIVE

  • 2016年5月
  • 2016年4月
  • 2016年3月
  • 2016年2月
  • 2016年1月
  • 2015年12月