障害者や高齢者の力で「未利用魚」を「魅了魚」に...新潟アパタイトとWith Youが目指す「水福連携」

障害がある従業員と女性管理職の働く様子
<魚も人も「未活用」のまま終わらせない。新潟アパタイトとWith Youが探し求める、地域社会の可能性とSDGsの本質とは>
日本企業のたとえ小さな取り組みであっても、メディアが広く伝えていけば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。そのような発信の場をつくることをミッションに、ニューズウィーク日本版が立ち上げた「SDGsアワード」は今年、3年目を迎えました。
私たちは今年も、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。
温暖化によって水産業の分野に生じている新たな課題と、障害がある人の安定的な雇用機会創出という課題。この二つの課題を同時に解決しようとする企業がある。株式会社新潟アパタイトと、そのグループ企業の株式会社With Youだ。
近年、地球温暖化によって海水温が上昇し、魚の生息域が大きく変化している。2016年頃から、新潟の海でも獲れるようになった「エソ」は、西日本では高級かまぼこの原料として扱われる魚だが、小骨が多く加工が難しいこともあり、新潟では未利用魚として年間数トンが廃棄されていた。
また、障害がある人の就労環境にも深刻な課題が横たわる。令和6年度には、1万人近い障害がある人が解雇され、その8割が就労継続支援A型事業所の廃業によるものだった。法定雇用率の達成だけが目的の形式的な雇用や、時給300円以下の低賃金労働が未だに存在する中で、障害がある人たちが真に「活躍」できる仕事の場が求められている。
SDGsは企業文化
新潟アパタイトは、長年にわたり障害がある人や高齢者の雇用創出を続けてきた企業グループだ。
1988年の創業当初から製造業の部品検査や選別などの業務を担いつつ、SDGsを企業文化として取り入れてきた同社は、高齢者雇用において厚生労働大臣特別表彰を受けただけでなく、「もにす認定」や「全国版優良事例」も獲得している。
さらに、全6拠点の管理職のうち9割を女性が占め、地域に根ざした雇用モデルの構築に尽力してきた。
そんな同社が新たに立ち上げたのが、温暖化の影響によって水揚げされるようになった未利用魚「エソ」と、障害がある人の仕事づくりを掛け合わせた「エソカラエシカル」プロジェクトだ。このプロジェクトは、海の資源問題と社会的弱者の雇用課題という、全く異なるように見える課題を「水福連携」という枠組みで統合する、全国的にも珍しい試みだ。
新潟ではほとんどが廃棄されていたエソを、障害がある人や高齢者が手作業で加工し、焼干しや落とし身、すり身といった高付加価値商品に仕上げることで、未利用魚が新たな地域資源として再評価され始めた。
エソの加工工程では、加齢により現場作業が難しくなった高齢女性社員が若手の障害がある人に技術を教えるという、世代とスキルの継承の場にもなっている。
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