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9700万人の雇用喪失を警告 サンダースが語る「AI寡頭制」の危うさ

As Big Tech Oligarchs Wage War on Workers, Sanders Warns AI Could Kill Nearly 100 Million US Jobs

2025年10月9日(木)20時13分
ジェシカ・コーベット
アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)によるAIアバターのデモンストレーション

アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)によるAIアバターのデモンストレーション(10月8日、インドのニューデリー) REUTERS/Anushree Fadnavis

<このままでは、富豪と大企業だけがAIの恩恵を享受し、数千万人が職を失う社会が現実になる>

*This story originally appeared in Common Dreams on May 25, 2025. It is shared here with permission under a Creative Commons (CC BY-NC-ND 3.0) license.

米上院議員バーニー・サンダース(無所属・バーモント州)は10月7日、FOXニュースに寄稿し、「AIは億万長者だけでなく、すべての人の利益になるべきだ」と訴えた。

同時に、今後10年以内に最大9700万人のアメリカ人の職がAIによって失われる可能性があるとの報告書を発表した

イーロン・マスク、ラリー・エリソン、マーク・ザッカーバーグ、ジェフ・ベゾスら、世界でも屈指の富豪たちはAIとロボティクスに数千億ドルを投資している」とサンダースは指摘し、「本当の狙いは富と権力をさらに拡大することだ」と批判した。

企業がAIによって人件費を削減し、利益を伸ばす一方で、「数千万の安定した雇用が消滅する」と警告。今後10年で社会構造そのものが大きく変わる可能性に言及した。

「もしマスクの思惑通りになれば、新たな車、バス、トラックは運転手なしで走るようになる。つまり、運転手の仕事は消える」と述べたうえで、これは未来の話ではなくすでに始まっている現実だと強調する。

たとえば物流大手フェデックスは、自動運転技術を手がけるオーロラ社と提携し、テキサス州で貨物輸送を実施。

ウォルマートはアーカンソー州でガティック社のトラックを導入し、IKEAはコディアック・ロボティクスと連携して無人配送を始めている。

ウェイモもロサンゼルスやフェニックス、サンフランシスコで自動運転タクシーを運行中だ。

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