33店舗が閉店、100店舗を割るヨーカドーの真相...いつしか「懐かしいだけの、美しい記憶の中の存在」に
【改革はしているが、肝心の消費者を見られていない】
イトーヨーカドーの「変化の遅さ」はこれまでも取り上げられてきた。日本経済新聞の社説でも「遅すぎた経営改革」として語られているぐらいだ。実際、同社の取り組みを見ていると、この「人の変化」に対応する、という意識が希薄なのではないか、と思ってしまうことにたびたび遭遇する。
私は以前、都内にあるイトーヨーカドーの全店舗をめぐって、その問題点を指摘したことがあるが、例えば顧客層が高齢者にもかかわらずセルフレジ化を進め、結果、有人レジが大混雑している様子など、そうした例は枚挙にいとまがない。
先ほども書いたように、ただでさえ、「街の変化」「商業施設の変化」「人の変化」はサイクルがバラバラで、とくに商業施設は、人の変化のスピード感に対応しなければならない。普段の努力がなければこの変化に対応することはできないのだ。
津田沼店は、結果として46年という長寿を全うした。
しかし、そこが長寿であることは、むしろ、津田沼店が「変化に対応しなかった」ということを表している。もっともゆっくり進む街の変化にも対応しなかったということなのである。なんという皮肉だろうか。今や、GMSを追いやったショッピングモールが、利益率の低下に苦しんでいる状況であり、決して安泰ではない。
こういった現実を考えれば考えるほど、津田沼店に貼ってあった、大量のポストイットも違った風景に見えてくる。
そこに書いてある「ヨーカドーが無くなって残念です」という内容は、むしろヨーカドーがいかに変化をしてこなかったかを逆に表しているのだ。そこに、残酷な真実が隠れている。
もはやイトーヨーカドーは、多くの人にとって「今」ではなく、「懐かしく、美しい記憶の中」に存在しているのだ。


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