最新記事

金融

北海原油28ドル割れ03年以来の安値、イラン制裁解除で

経済制裁解除を受けたイランの増産により原油市場は供給過多が一段と進むか

2016年1月19日(火)03時05分

1月18日、北海ブレント先物が1バレル=28ドルを割り込み、2003年以来の安値を更新した。写真はニースのガソリンスタンドで2012年8月撮影(2016年 ロイター/Eric Gaillard)

 18日の取引で北海ブレント先物が1バレル=28ドルを割り込み、2003年以来の安値を更新した。対イラン制裁の解除を受けた同国の増産により供給過多が一段と進むとの懸念が出ていることが背景。

 北海ブレント先物は一時1バレル=27.67ドル、米原油先物は一時1バレル=28.36ドルまで下落し、ともに2003年以来の安値を更新した。

 その後は北海ブレント先物は0.12ドル安の28.82ドル、米原油先物は0.27ドル安の29.15ドル近辺まで戻している。

 欧米がイランの核開発疑惑をめぐり導入していた制裁により、同国の原油輸出量は制裁導入前の2011年につけたピークから日量約200万バレル減少。ただ制裁解除を受けイランはこの日、産油量を日量50万バレル増加させる方針を表明。供給過多が一段と悪化するとの懸念から原油先物が売られる展開となった。

 イラン政府は年末までに産油量を日量100万バレル増加させるとしているが、SEBマーケッツは同国の今年の産油量は日量320万バレルと、増加幅は同40万バレルにとどまるとの見方を示している。

 

[ロンドン 18日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2015トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

トヨタなど5社が認証不正、対象車の出荷停止 国交省

ワールド

メキシコ初の女性大統領、シェインバウム氏勝利 現政

ワールド

エルニーニョ、年内にラニーニャに移行へ 世界気象機

ワールド

ジョージア「スパイ法」成立、議長が署名 NGOが提
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:イラン大統領墜落死の衝撃
特集:イラン大統領墜落死の衝撃
2024年6月 4日号(5/28発売)

強硬派・ライシ大統領の突然の死はイスラム神権政治と中東の戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 2

    キャサリン妃「お気に入りブランド」廃業の衝撃...「肖像画ドレス」で歴史に名を刻んだ、プリンセス御用達

  • 3

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...すごすぎる日焼けあとが「痛そう」「ひどい」と話題に

  • 4

    「自閉症をポジティブに語ろう」の風潮はつらい...母…

  • 5

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しす…

  • 6

    1日のうち「立つ」と「座る」どっちが多いと健康的?…

  • 7

    ヘンリー王子とメーガン妃の「ナイジェリア旅行」...…

  • 8

    ウクライナ「水上ドローン」が、ロシア黒海艦隊の「…

  • 9

    「サルミアッキ」猫の秘密...遺伝子変異が生んだ新た…

  • 10

    「娘を見て!」「ひどい母親」 ケリー・ピケ、自分の…

  • 1

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 2

    キャサリン妃「お気に入りブランド」廃業の衝撃...「肖像画ドレス」で歴史に名を刻んだ、プリンセス御用達

  • 3

    中国海軍「ドローン専用空母」が革命的すぎる...ゲームチェンジャーに?

  • 4

    自爆ドローンが、ロシア兵に「突撃」する瞬間映像を…

  • 5

    ハイマースに次ぐウクライナ軍の強い味方、長射程で…

  • 6

    仕事量も給料も減らさない「週4勤務」移行、アメリカ…

  • 7

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発…

  • 8

    都知事選の候補者は東京の2つの課題から逃げるな

  • 9

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 10

    「自閉症をポジティブに語ろう」の風潮はつらい...母…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 8

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中