最新記事

雇用

「『平均的な労働者』はどん底に落ちる」

既存産業の時代は終わり、「永遠の不況」に備えるべきだと語るベストセラー作家、セス・ゴーディンからの警告

2012年1月27日(金)15時30分
ビビアン・ヤング(ビジネス・インサイダー)

平均点=零点 ありきたりの仕事をこなすだけの労働者はもう必要ない Toru Hanai-Reuters

 ビジネスのあり方が急速に変化する今の時代、生き延びるには何が必要か。一つには、変化に負けないスピードで仕事に対する考え方を根本的に変えていく力だ。

 しかし残念ながら、労働者の大半はそれほど素早く変化に適応できない――マーケティング界のカリスマ、セス・ゴーディンは先ごろ、カナダのトーク番組でこう語った。

 ヤフーの元副社長でマーケティングのベストセラー作家として知られるゴーディンは、「今の不況は永遠に続く不況だ」と番組で発言した。なぜなら「現在の不況が象徴しているのは産業の時代の終焉であり、さらには『平均的な労働者』の時代の終焉」だからだ。

 これまで労働者は、引退するまで与えられた仕事をやっていればよかった。税金を払い、命じられた役割をきちんと果たせば、仕事を辞めた後に年金あるいは何らかの社会的セーフティーネットが与えられる――そうすり込まれてきた。

 しかしありきたりな仕事にいい報酬が与えられた時代はもう終わったと、ゴーディンは言う。

 ありきたりな仕事なら、より安価で請け負う労働者が他にいる。もはや産業経済の時代が終わった今、与えられた仕事をすればいいという考えは捨てるべきだと、ゴーディンは指摘している。さもないと「トップ争いなど問題外で、逆に最下位争いをする羽目になる」。

 しかし、他の人にはない強みがある労働者は、従来より高い賃金を得られるようになる可能性がある。

 それを実現するには、誰かが評価してくれるのを待つのではなく、自分の力でキャリアを切り開くことが肝要。自らの魅力を見つけ出し、生かす道を自分で選ぶのだ。例えば本を書いたら、出版社に評価してもらうのを待つことはない、自分で出版すればいい。もはや大企業に選ばれるのを待つのではなく、自分で自分を選ぶ時代がやって来たのだ。

GlobalPost.com特約

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエルがテヘラン攻撃、戦争終結へ交渉進展とトラ

ワールド

豪中銀、ホールセール金融市場におけるトークン化に将

ワールド

焦点:パキスタンが米・イラン紛争の仲介役に浮上、双

ワールド

レアアース調達、日米が先行 韓国・独は不足に直面 
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆保険」を達成した中国の医療保険の実態とは
  • 2
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」モナコ舞踏会に見る富と慈善
  • 3
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下位になった国はどこ?
  • 4
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 5
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店…
  • 6
    意外と「プリンス枠」が空いていて...山崎育三郎が「…
  • 7
    スペイン王室、王妃と王女の装いに見る「母から娘」…
  • 8
    「買ったら高いじゃん?」アカデミー賞会場のゴミ箱…
  • 9
    まずサイバー軍が防空網をたたく
  • 10
    「有事の金」が下がる逆説 イラン戦争で市場に何が…
  • 1
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 2
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 3
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 5
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 6
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 7
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 8
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ…
  • 9
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 10
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中