Picture Power

【写真特集】コンゴの女性版サプールが闊歩する砂煙のランウェイ

THE REMARKABLE SAPEUSES

Photographs by TARIQ ZAIDI

2020年11月14日(土)17時45分

コンゴ共和国の首都ブラザビルに住むブランダインはファッション集団の「サプーズ」歴35年でエレッセのサングラスとノーブランドのちょうネクタイが目を引く

<普段は主婦や会社員の彼女たちが奇抜なファッションで街を歩けば、ロックスターのように喝采を浴びる>

「優雅で愉快な仲間たちの会」を意味する言葉の略称で、コンゴ(旧ザイール)のおしゃれ集団であるサプール。貧しい若者男性を中心に広がったファッションで、隣国コンゴ共和国の女性や子供たちにも人気だ。数年前には世界からも注目を集めた。

写真家タリーク・ザイディがこのほど出版した写真集『Sapeurs: Ladies and Gentlemen of the Congo』(邦訳・青幻社「SAPEURS サプール」)では、女性版サプールの「サプーズ」も奇抜なファッションを楽しむ姿を映し出す。普段は主婦や会社員として働く彼女らが高級紳士ブランドとカジュアルブランドのハイブリッドコーデに身を包んで街を歩くと、ロックスターのように喝采を浴びる。砂煙が舞い家畜が闊歩する町中で、彼女らは億万長者のように見えるからだ。

だがザイディが出会ったサプール約200人のうち、サプーズは30人以下と少数派。それでも時に2000ドルも費やして着飾る彼女たちのパワーに、男性側も触発される。彼ら、彼女らは今日もコンゴの「ランウェイ」を歩く。

Photographs from "Sapeurs: Ladies and Gentlemen of the Congo" by Tariq Zaidi, published by Kehrer Verlag

ppsapeu02.jpg

(左から)会社員のシンバ、オキリは10歳にしてサプール歴5年、婦警のジュディスはピエール・カルダンのちょうネクタイ


ppsapeu03.jpg

地元で作られたパイプをくわえるのはサプーズ歴36年のコディア。オレンジ色の紳士ブランドでまとめたコーデが印象的だ


ppsapeu04.jpg

ヤミーアが手にするパイプはノーブランドだがシャツとズボンはアルマーニ、靴は高級ブランドのジェイエムウェストン


ppsapeu05.jpg

夫にネクタイを締めてもらうニディアはサプーズ歴9年で、彼女が身に着けるシャツやネクタイ、靴は全て紳士ブランド

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:ウォルマートの強気業績見通し、米消費の底

ビジネス

中国不動産投資、1─4月は前年比9.8%減 減少ペ

ビジネス

中国新築住宅価格、4月は前月比-0.6% 9年超ぶ

ワールド

ポーランドのトゥスク首相に脅迫、スロバキア首相暗殺
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 2

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた異常」...「極めて重要な発見」とは?

  • 3

    羽田空港衝突事故で「日航の奇跡」を可能にした、奇跡とは程遠い偉業

  • 4

    存在するはずのない系外惑星「ハルラ」をめぐる謎、…

  • 5

    老化した脳、わずか半年の有酸素運動で若返る=「脳…

  • 6

    アメリカはどうでもよい...弾薬の供与停止も「進撃の…

  • 7

    共同親権法制を実施するうえでの2つの留意点

  • 8

    半分しか当たらない北朝鮮ミサイル、ロシアに供与と…

  • 9

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 10

    総額100万円ほどの負担増...国民年金の納付「5年延長…

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 5

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 6

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 7

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story