コラム

背に腹はかえられぬイギリス「忍び足」外交...外相「こっそり」中国訪問で、人権より経済優先の姿勢

2024年10月19日(土)14時23分

18日に行われた外国メディア向け首相報道官ブリーフィングでもラミー外相の訪中に質問が集中した。「中国に対する監査について詳細を教えてほしい」という問いに首相報道官は「外務省が主導して政府内のすべての部署が参加している。現在も進行中だ」との答えを繰り返した。

一貫した対中経済安全保障政策の構築を

中国共産党機関紙、人民日報系の国際版、環球時報(電子版)は18日付社説で「英国の対中関係を調整するためのスターマー政権による最新の行動であり、中英関係が軌道に乗るための改善と好条件の創出が期待される」と評価した。

「英国の経済界はEU離脱後、新たな市場を開拓する必要があることから中国との貿易・経済関係の改善を広く望んでいる。しかし英国が米国流の戦略的競争マインドセットや協力・競争・挑戦の三項対立から脱却できなければ、大幅な関係改善は難しい」と揺さぶった。

英シンクタンク、中国戦略リスク研究所(CSRI)は「エネルギーや輸送網への中国技術の統合が進み、依存関係、サプライチェーンの復元力、サイバーセキュリティーを巡る新たなリスクも生じている」と強調、監査を通じ一貫した対中経済安全保障政策を構築することを提言している。

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プロフィール

木村正人

在ロンドン国際ジャーナリスト
元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
masakimu50@gmail.com
twitter.com/masakimu41

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