コラム

左派政党が姿を消す? 英国で与党・労働党が「エプスタイン・スキャンダル」で崩壊の危機

2026年02月14日(土)17時14分
エプスタイン疑惑で英労働党が窮地に

Davide Bonaldo / SOPA Images via Reuters

<エプスタイン文書で、労働党の重鎮による情報漏洩疑惑が発覚。労働党は存亡の危機に瀕し、スターマー首相は早ければ5月に首相の座を追われる可能性がある>

[ロンドン発]2005~09年にかけ英首相官邸で与党・労働党の上級顧問を務め、ゴードン・ブラウン首相(当時)の政治顧問だったストラテジスト兼スピーチライターのポール・シンクレア氏が2月13日、ロンドンの外国特派員協会(FPA)で質疑に応じた。

■【写真】性的虐待を告発した当時17歳のバージニア・ジュフリーさんの腰を抱くアンドルー王子

少女買春で起訴され自殺した米富豪ジェフリー・エプスタインに関する350万件もの文書が公開され、ピーター・マンデルソン前駐米英国大使(解任)による情報漏洩疑惑が発覚。任命に深く関わったモーガン・マクスウィーニー首相首席補佐官が引責辞任した。

シンクレア氏は「マクスウィニーたちが自動運転列車の助手席にキア・スターマー首相を座らせた」という皮肉を引いて、政権の進む方向や重要な意思決定はマクスウィニー氏らが事前にプログラムしており、首相自身は何も決めていないという状況を浮かび上がらせた。

「これは現代の英国にとって最大の政治危機だ」

「これは現代の英国にとって最大の政治危機だ。1962年、マクミラン英政権の陸相ジョン・プロヒューモがソ連側スパイと肉体関係があった売春婦に国家機密を漏らしたプロヒューモ事件をはるかに上回るスキャンダルだ」とシンクレア氏は危機感を募らせる。

プロフィール

木村正人

在ロンドン国際ジャーナリスト
元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
masakimu50@gmail.com
twitter.com/masakimu41

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