人間の敵か味方か...グーグル検索を置き換える? 今さら聞けないChatGPTの正体
2002年にノーベル化学賞を受賞した田中耕一氏は、民間企業の研究者であり、アカデミズムにおける知名度は低かった。下馬評にも名前は出ておらず、完全にノーマークだったといってよい。ほぼ無名だった田中氏が受賞する決め手となったのは論文の参照数だといわれる。田中氏が過去に書いた論文は、質量分析の分野では圧倒的な参照数となっており、多くの研究者が静かに注目していたのだ。
グーグル創業者は、学術論文における重要度の決定理論をネット空間に応用し、現在のグーグル検索の基礎を作ったと考えられる。学術論文というのは、一定のルールが存在し、ある程度、トレーニングされた人だけが読むものであり、「多くの人が見て正しいと思う論文は優れている」という集合知が成立しやすいコミュニティーと言える。
ところがこれをネットというマスを対象とした空間に拡張した場合、多くの人が正しいと思うことが真実とは限らないという、極めて深刻な問題に突き当たってしまう。
ヤフーの場合、人手を使って分類や優先順位の決定を行っていたため、伝統的な意味での客観性は担保されていた。だが、その結果は多くの利用者が望む結果とは異なることも多かった。一方のグーグルは多くの利用者が見たいと思うサイトが上位に表示されるため、圧倒的な利用者を獲得するに至った。
この話は、民意が全て正しいのか、それとも特定のエリートが選別した情報こそが正しいのかという問題そのものであることがお分かりいただけるだろう。
ちなみに学術論文の世界においても、大抵は参照数で論文の優劣を決定できるものの、真に画期的な研究の場合、それほど多くの参照数を集めないこともある。現代物理学の金字塔となったアインシュタインの特殊相対性理論の論文は、その業績と比較すると参照数はそれほど多くないことが知られている。
つまり一定以上の能力を持った人だけのコミュニティーでは、ほとんどの場合においては「皆の意見は正しい」が、能力にかかわらず「マス」(一般)を対象とした場合には間違った結論を出す確率が高いのが集合知と考えてよいだろう。
グーグル検索というのは、あくまでキーワードを入力し、それに関するサイトを検索結果として表示するだけのサービスである。検索エンジンを上手に活用するためには、どのキーワードを入力したほうがよいのか、利用者自身が考える必要があり、利用者にはそれなりのスキルが求められる。
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