ミャンマー総選挙、ASEANが監視団派遣を議論へ

ミャンマー軍事政権は年末から予定している総選挙に向け、監視団を派遣するよう東南アジア諸国連合(ASEAN)に呼びかけた。写真はマレーシアのモハマド外相。クアラルンプールで7月に代表撮影(2025年 ロイター)
[クアラルンプール 11日 ロイター] - ミャンマー軍事政権は年末から予定している総選挙に向け、監視団を派遣するよう東南アジア諸国連合(ASEAN)に呼びかけた。ASEAN議長国であるマレーシアの外務省が10日、声明で明らかにした。
ASEANは今月下旬に開催される会議で、この要請について協議する。ミャンマーはASEAN加盟国だが、「5項目の和平ロードマップ」を履行していないとして22年以降、軍幹部の主要会議参加が禁止されている。
ミャンマー総選挙は12月28日から段階的に実施される計画で、57の政党が登録し、うち6つの政党が全国規模で議席を争うと国内メディアは伝えている。2021年に軍が政権を掌握して以降、広範囲で武装蜂起が起きるなど混乱がなお続いており、主要野党が解党され、軍が支援する政党に有利な新たな選挙法が施行される中での選挙となる。
今回の選挙について反体制派や西側諸国からは、軍による統治を正当化するための見せかけだと批判する声も上がっている。
マレーシアのモハマド外相は1月のASEAN首脳会議後、ASEANはミャンマー軍事政権に対し、選挙は優先事項ではないと伝え、反政府勢力との対話と戦闘の終結を強く求めたと述べていた。