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新たな「政策視野」接近も、基調物価は可能な限り慎重に見極めを=野口日銀委員

2025年09月29日(月)15時42分

 9月29日、日銀の野口旭審議委員は、札幌商工会議所で講演し、純粋に国内の経済状況だけをみれば「新たな政策視野が必要な段階が近づきつつある」とする一方で、日本経済は米国の関税政策による大きな下方リスクに直面していることもあり「当面は、物価の基調を可能な限り慎重に見極める必要がある」と指摘した。写真は2024年3月、都内で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

Takahiko Wada

[東京 29日 ロイター] - 日銀の野口旭審議委員は29日、札幌商工会議所で講演し、純粋に国内の経済状況だけをみれば「新たな政策視野が必要な段階が近づきつつある」とする一方で、日本経済は米国の関税政策による大きな下方リスクに直面していることもあり「当面は、物価の基調を可能な限り慎重に見極める必要がある」と指摘した。

野口委員は、米国の関税政策による「大きな下方リスク」について「そのリスクがどの段階でどの程度まで解消されるのかは、現状ではまだ明確ではない」と述べた。その一方で、国内の経済・物価には強気な見方が目立った。日本の各種経済指標を確認すると、2%の物価目標達成は「着実に近づいている」と指摘、「政策金利調整の必要性がこれまで以上に高まりつつある」と述べた。経済・物価の「下方リスクはありつつも、政策判断における上方リスクの重みがより増している」とし、金融政策は今「状況の見極めが必要な局面に差し掛かっている」と述べた。

ロイター
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