ウクライナに西側部隊派遣なら「正当な標的」に=プーチン氏

9月5日、ロシアのプーチン大統領(写真)は、ウクライナに派遣されるいかなる西側諸国の部隊も、ロシアが攻撃する正当な標的となると述べた。9月4日、ウラジオストクで撮影(2025年 ロイター/Vladimir Smirnov)
Vladimir Soldatkin
[ウラジオストク 5日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は5日、ウクライナに派遣されるいかなる西側諸国の部隊も、ロシアが攻撃する正当な標的となると述べた。
フランスのマクロン大統領は前日、ロシアとの和平合意が成立した場合、ウクライナに対する「安全の保証」の一環として26カ国がウクライナに部隊を派遣する用意があると表明した。
プーチン氏はウラジオストクで開かれた経済フォーラムで「もし何らかの部隊がウクライナに、特に軍事作戦の最中である今、現れるなら、われわれはこれを破壊すべき正当な標的となると考える」と発言。
「もし平和、長期的な平和につながる決定が下されるのであれば、彼らがウクライナ領内に駐留する意味は全くない」と語った。
プーチン氏は安全の保証について、ロシアとウクライナの双方に対して設ける必要があると主張した。「改めて繰り返すが、ロシアは当然これらの合意を履行する。しかし、いまだに誰もこの問題について、われわれと真剣なレベルで議論していない」と述べた。
ウクライナのゼレンスキー大統領が求めているプーチン氏との直接会談については、「主要な問題でウクライナ側と合意に達するのは事実上不可能だろう」として、そのような会談にはあまり意味がないとの見解を示した。
一方で、ゼレンスキー氏のモスクワ訪問を改めて提案し、「準備はできているので来てほしい。われわれは間違いなく(会談のための)作業環境と安全を提供する。100%の保証する」と述べた。ただ、ウクライナ側がモスクワ以外での会談を求めるのは「過剰な要求」だとして退けた。
ゼレンスキー氏は5日、モスクワでの会談の可能性については直接言及せず、「われわれはいかなる会談にも準備ができている。しかし、プーチンがこの戦争を終わらせる準備ができているようには見えない。彼は話すことはできるが、それは単なる言葉に過ぎず、誰も彼の言葉を信用していない」と述べた。