米ウクライナ、共同投資基金の初会合開催=ウクライナ首相

ウクライナのスビリデンコ首相は3日、ウクライナと米国が鉱物資源開発を巡る協定の一環として設立された共同投資基金の理事会を初めて開催したと明らかにした。写真はスビリデンコ首相。キーウで7月撮影。(2025年 ロイター/Andrii Nesterenko/File Photo)
Olena Harmash Yuliia Dysa
[キーウ 3日 ロイター] - ウクライナのスビリデンコ首相は3日、ウクライナと米国が鉱物資源開発を巡る協定の一環として設立された共同投資基金の理事会を初めて開催したと明らかにした。
この協定は米国に対し投資の見返りとしてウクライナ産の鉱物資源に優先的なアクセスを与えており、ロシアの侵攻で壊滅的な打撃を受けたウクライナの経済や防衛努力を支援する方策とみなされている。
スビリデンコ氏によれば、理事会はウクライナと米国の当局者は委員会の設置、運営管理者および投資アドバイザーの選定を含めた基金の運営を進めるためのいくつかの重要な手順を承認した。
スビリデンコ氏は通信アプリ「テレグラム」に投稿し「米国の投資はウクライナとウクライナで事業を展開する米企業にとって安全の保証となり得る」と述べた。
ウクライナと米国は4月、トランプ米大統領肝いりの鉱物資源開発を巡る協定に合意した。協定はウクライナが鉱物採掘から得る収益の半分を共同投資基金に納めることを定めている。
スビリデンコ氏は最初の試験的な投資対象事業を特定するのが次の段階となり、この課題が今月後半、米国際開発金融公社(DFC)の代表団の訪問の際に協議されるだろうと述べた。
ウクライナには防衛、ハイテク機器、グリーンエネルギーのような産業にとって欧州連合(EU)が不可欠だとみなす鉱物資源34種類のうち22種類の鉱床と、建設に用いられる合金鉄、貴金属や非鉄金属、さらには一部のレアアース(希土類)元素の鉱床が存在する。