ブラジル小売売上高、6月は前月比-0.1% 高金利で3カ月連続減

8月14日 ブラジル地理統計院(IBGE)が13日発表した6月の小売売上高は前月比0.1%減少し、3カ月連続のマイナスとなった。写真は2010年5月、ブラジル北東部のレシフェで撮影(2025年 ロイター/Bruno Domingos)
[サンパウロ 13日 ロイター] - ブラジル地理統計院(IBGE)が13日発表した6月の小売売上高は前月比0.1%減少し、3カ月連続のマイナスとなった。金融引き締め政策が経済活動の重石となっている。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は0.70%増だった。
前年同月比では0.3%増と、同じく予想の2.4%増を大きく下回った。
ブラジルでは、根強いインフレの抑制を目的とした高金利政策の中、景気減速の兆候が見られる。
ブラジル中央銀行は先月の金融政策委員会(COPOM)で、政策金利を約20年ぶり高水準となる15%に据え置き、累計450ベーシスポイント(bp)に及んだ積極的な金融引き締め政策を停止した。
統計局は、小売売上高は3月に過去最高を記録して以来減速し、その後の月に対して高いベース効果となっていると指摘した。
IBGEの調査責任者クリスティアノ・サントス氏は「他の(減少)要因として、信用収縮と、家庭向け食品などの主要品目における上半期の根強いインフレが挙げられる」と述べた。
調査対象8部門中5部門で売上高が減少。統計局は食品・飲料を含むハイパーマーケットとスーパーマーケットの売上高が主な押し下げ要因とした。
パンテオン・マクロエコノミクスの中南米担当チーフエコノミスト、アンドレス・アバディア氏は、6月のデータは小売部門の回復力が失われていることを裏付けていると指摘。顧客向けノートで「実質所得の上昇と依然堅調な労働市場は、もはや高金利と不確実性の高まりによる圧迫を相殺するには不十分」と述べた。