ニュース速報
ワールド

台湾総統、米国立ち寄り含む中南米訪問延期の公算 貿易交渉配慮=関係筋

2025年07月29日(火)06時13分

台湾の賴清徳総統が8月に予定していた米国への立ち寄りの可能性も含む中南米訪問を延期する方針であることが、複数の関係筋の話で分かった。台北で5月撮影(2025年 ロイター/Ann Wang)

[ワシントン/台北 28日 ロイター] - 台湾の賴清徳総統が8月に予定していた米国への立ち寄りの可能性も含む中南米訪問を延期する方針であることが、複数の関係筋の話で分かった。

賴総統はグアテマラ、ベリーズ、パラグアイなどを訪問し、その途上に米国のニューヨークとダラスに立ち寄ることが検討されていた。こうした訪問は正式に決定されてはおらず、関係各国政府と調整が行われている段階だった。

関係筋によると、賴総統は少なくとも下半期まで訪問を延期する方針。理由として台湾を襲った自然災害への対応のほか、米国が現在、それぞれ台湾と中国と行っている貿易交渉などを挙げている。

関係筋の1人は「訪問が取り消されることはない」とし、「今年後半の訪問に向けて調整が行われる」と述べ、経由地として米国のテキサス州と米本土の別の都市が検討される可能性が高いと語った。

 台湾総統府の郭雅慧・報道官は 「最近の台湾南部での台風による被害の復旧作業のほか、米国との関税交渉や地域情勢の展開などを踏まえ、 賴総統が 近い将来の外国を訪問する計画は現時点ではない」と表明。外国訪問の日程が確定次第、適切な時期に公表すると述べた。

この件に関して米ホワイトハウスのほか、ワシントンの在米中国大使館からコメントは得られていない。

米国は中国と28─29日の日程で関税を巡りスウェーデンの首都ストックホルムで協議を実施している。

賴総統の訪米計画に関連し、 英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)はこの日、トランプ米大統領は賴氏のニューヨークへの立ち寄りを阻止すると報じた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米国向け自動車価格の下落、企業収益下押しの要因とみ

ビジネス

野村HDの4-6月期純利益、前年比52%増 法人部

ビジネス

UBS、為替デリバティブ販売抑制 米関税発表で顧客

ビジネス

コマツ、4ー6月期は10%営業減益 米関税コスト3
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ関税15%の衝撃
特集:トランプ関税15%の衝撃
2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜つくられる
  • 2
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経験豊富なガイドの対応を捉えた映像が話題
  • 3
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 4
    アメリカで牛肉価格が12%高騰――供給不足に加え、輸入…
  • 5
    グランドキャニオンを焼いた山火事...待望の大雨のあ…
  • 6
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 7
    運転席で「客がハンドル操作」...カリフォルニア州、…
  • 8
    タイ・カンボジア国境紛争の根本原因...そもそもの発…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「出生率が高い国」はどこ?
  • 10
    タイ・カンボジア国境で続く衝突、両国の「軍事力の…
  • 1
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの習慣で脳が目覚める「セロ活」生活のすすめ
  • 2
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜つくられる
  • 3
    航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心中」してしまうのか
  • 4
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
  • 5
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 6
    中国企業が米水源地そばの土地を取得...飲料水と国家…
  • 7
    レタスの葉に「密集した無数の球体」が...「いつもの…
  • 8
    「様子がおかしい...」ホテルの窓から見える「不安す…
  • 9
    タイ・カンボジア国境で続く衝突、両国の「軍事力の…
  • 10
    アメリカで牛肉価格が12%高騰――供給不足に加え、輸入…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 4
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 5
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 6
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 7
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜…
  • 8
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 9
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 10
    航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中