最新記事
BOOKS

ガールズバーで睡眠薬、暴行、性交、そして1.5億円を奪われた...「歌舞伎町弁護士」が見た酷い事件

2025年7月29日(火)18時15分
印南敦史(作家、書評家)
東京・新宿歌舞伎町

写真はイメージです Devon Bruni-shutterstock.

<キャバクラ、ホストクラブ、風俗店などを専門とし、多くのトラブルを解決してきた弁護士。ナイトビジネスの世界で起こる驚愕の事件を、著書に記している>

タイトルからも分かるように、『歌舞伎町弁護士』(若林 翔・著、小学館新書)の著者は、キャバクラ、ホストクラブ、風俗店など「ナイトビジネス」を専門とし、多くの風俗関連トラブルを解決してきたという弁護士である。


 最初に誰が言い出したのかはもう忘れてしまったが、「歌舞伎町の弁護士」、「歌舞伎のバヤシ先生」などと呼ばれる時もある。昼間の事件も、お堅い刑事事件だってやるのに、と思う反面、悪い気はしない。私は歌舞伎町が好きだし、歌舞伎町に人生を賭ける人たちのことも好きだ。(「序章」より)

「ペーペーの立場」だった11年前に設立したという「グラディアトル法律事務所」の代表。現在は12人の弁護士を擁し、東京・新宿のほか大阪、新潟と3拠点を持っているそうだ。

ナイトビジネスと聞いて私たち一般人が抱くイメージは、おそらくマスコミ報道などによって形づくられたものでしかないだろう。報道が現実の一部を切り取ったものである以上、(報道に悪意がなかったとしても)伝言ゲームのように真実からかけ離れていく可能性もある。

事実、現在は法環境を筆頭に、逮捕・摘発に関する状況に大きな変化が生じているらしい。AV新法、不同意性交等罪、撮影罪、職業安定法など、ナイトビジネスに関わる多くの法律が改正されているというのだ。

また、いわゆる悪質ホスト問題や海外売春、スカウトグループの「トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)」認定に、摘発ラッシュなどもある。さらには2025年3月に、風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)の改正案が閣議決定された。

投資
「FXで長期投資」という投資の新たな選択肢 トライオートFX「世界通貨セレクト」とは?
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

10月米ISM製造業景気指数、8カ月連続50割れ 

ビジネス

次回FOMCまで指標注視、先週の利下げ支持=米SF

ワールド

イラン最高指導者が米非難、イスラエル支援継続なら協

ビジネス

追加利下げ急がず、インフレ高止まり=米シカゴ連銀総
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつかない現象を軍も警戒
  • 3
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 4
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 9
    「白人に見えない」と言われ続けた白人女性...外見と…
  • 10
    【HTV-X】7つのキーワードで知る、日本製新型宇宙ス…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中