米空港の保安検査、「靴脱ぎ」不要に 技術向上で規則緩和

　７月８日、米国土安全保障省のノーム長官は、米国内空港の保安検査場で旅行者に靴を脱ぐよう義務づけている規則を同日付で廃止すると発表した。写真はニューヨークのジョン・Ｆ・ケネディ国際空港で２０１２年２月撮影（２０２５年　ロイター/Andrew Burton）

Nicole Johnson　Christian Martinez

［アーリントン（バージニア州）　８日　ロイター］ - 米国土安全保障省のノーム長官は８日、米国内空港の保安検査場で旅行者に靴を脱ぐよう義務づけている規則を同日付で廃止すると発表した。

２００１年に米同時多発攻撃やパリ発マイアミ行き航空機を爆破しようとした犯人が靴に爆発物を隠していた事件が相次いだことから、運輸保安庁（ＴＳＡ）は０６年８月に乗客に保安検査場で靴を脱ぐことを義務付けた。１３年には事前審査プログラムを導入し、有資格者は靴を脱ぐ必要がなくなり、２歳未満の子どもと７５歳以上も義務を免除されている。

ノーム氏は、規則廃止の理由として、セキュリティー技術の向上と検査手続きの改善を挙げた。「この変更により保安検査場での待ち時間が大幅に短縮され、乗客がより快適になり、検査手続きの効率が高まることを期待している」と述べた。ただ、追加検査が必要と判断した場合には靴を脱ぐよう求める場合もあるとした。

米運輸省のデータによると、２３年度の米国内空港の利用者数は１０億人余りに上った。