ガザ全域に攻撃、51人死亡か イスラエルは支援拠点への発砲を否定

パレスチナ自治区ガザの保健省によると、米国に拠点を置く人道団体が運営する援助物資配給拠点付近にイスラエル軍の攻撃があり、少なくとも3人が死亡、数十人が負傷した。写真はガザ南部ハンユニスの病院で行われた葬儀で涙するパレスチナの少女たち。同日撮影(2025年 ロイター/Hatem Khaled)
[カイロ 2日 ロイター] -
パレスチナ自治区ガザの保健省によると、米国に拠点を置く人道団体が運営する援助物資配給拠点付近にイスラエル軍の攻撃があり、少なくとも3人が死亡、数十人が負傷した。ガザ地区全域への攻撃により過去24時間で51人が死亡、500人が負傷したという。
イスラエル軍は、死傷者の報告を認識しており徹底的に調査中だと述べた。イスラエル軍の声明によると、ガザ地区南部ラファで部隊が「複数の容疑者が接近するのを阻止するため」警告射撃を行ったと述べ、事件は援助物資の配給場所から約1キロ離れた場所で発生したとした。
米国が支援する民間人道支援団体「ガザ人道財団(GHF)」は、配給拠点やその周辺地域で死者や負傷者は出ていないと表明。1日の配給は問題なく行われたとし、死傷者発生の報道はハマスがねつ造したものだと述べた。活動開始以来2日までに配布した食糧は約600万食に達したとも発表した。
ロイターは独自に何が起こったのか確認できなかった。
ガザ保健省によると、 ラファの食料配給所付近では1日にも、イスラエル軍の銃撃で31人が死亡し、169人が負傷した。
国連のグテレス事務総長は2日、この事件に愕然としていると述べ、独立した調査を求めた。
イスラエル軍は、援助物資を集めるために集まった人々への発砲を否定している。ただ別の声明では、同軍が1日にガザ地区での地上作戦を拡大したと発表。武装勢力を殺害し、地上および地下の兵器貯蔵施設や軍事インフラを解体したという。