インドネシア、3月貿易黒字は4カ月ぶり高水準 輸出好調

4月21日、インドネシア統計局が発表した3月の貿易統計によると、貿易黒字は43億3000万ドルで、予想を上回り、過去4カ月で最大の黒字となった。輸出が予想を上回る一方、輸入は予想よりも弱かった。ジャカルタのタンジュンプリオク港で2022年8月撮影(2025年 ロイター/Willy Kurniawan)
[ジャカルタ 21日 ロイター] - インドネシア統計局が21日発表した3月の貿易統計によると、貿易黒字は43億3000万ドルで、予想を上回り、過去4カ月で最大の黒字となった。輸出が予想を上回る一方、輸入は予想よりも弱かったため。
パーム油やニッケルの輸出が好調だったほか、米国の関税発動を控えた駆け込み輸出が寄与した。
ロイター調査では、26億4000万ドルの黒字と予想されていた。LSEGのデータによると、黒字は2024年11月以来で最大。
資源国であるインドネシアの輸出は、22年のコモディティーブーム終えん後の低水準から回復しているが、米国の関税政策による世界貿易見通しの悪化により、輸出は今後、影響を受ける可能性がある。
3月の輸出は前年同月比3.16%増の232億5000万ドルだった。ロイター調査の予想は3.40%減。
輸入は5.34%増の189億2000万ドル。予想は6.6%増だった。
パーム油の輸出は前年同月比41%増の21億9000万ドル、ニッケルの輸出は12%増の23億8000万ドル。石炭の輸出は減少した。
バンク・ダナモンのエコノミスト、ホシアンナ・シトゥモラン氏は「トランプ米大統領の相互関税発動を前に輸出業者が出荷を急ぎ、(ジャカルタの主要港である)タンジュンプリオク港が非常に混雑した」と指摘した。
米国向けの主要輸出品である電子機器、履物、ニット製品の対米輸出は第1・四半期にいずれも前年同期比15%以上増加した。
第1・四半期の貿易黒字は109億2000万ドル。対米貿易黒字は43億2000万ドルで、前年同期の36億1000万ドルから拡大した。国別では対米貿易黒字が最大だった。