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豪仏、ウクライナ向け砲弾を共同製造へ 防衛面で協力強化

フランスとオーストラリアは30日、ウクライナに供給する砲弾を共同で製造すると発表した。防衛面での協力を強化する。写真は同日、パリで協議を行ったフランスとオーストラリアの外相と国防相(2023年 ロイター/YOAN VALAT/Pool via REUTERS)
[パリ 30日 ロイター] - フランスとオーストラリアは30日、ウクライナに供給する砲弾を共同で製造すると発表した。防衛面での協力を強化する。
フランスのルコルニュ国防相はオーストラリアのマールズ国防相との会談後、両国はウクライナを支援するために「数千発」の155ミリ砲弾の製造で協力することに合意し、今年第1・四半期に供給を開始すると指摘。オーストラリアが火薬を供給し、フランス防衛機器メーカー、ネクスターが砲弾を製造するという。
マールズ国防相はフランス外務省で記者団に対し「両国の防衛産業基盤には補完性がある」とし、砲弾の共同製造が可能になったと言及。同時に「現在の紛争におけるウクライナへの支援をオーストラリアとフランスがいかに重要視しているかを示すために共に行動することを望んだことも事実だ」とした。
オーストラリアは2021年、フランスとの次期潜水艦共同開発契約を一方的に破棄したが、22年にフランス政府系造船企業「ナバル・グループ」に解決金を支払うことで和解している。
潜水艦を巡る問題発生後、両国の高官級会合は初めて。潜水艦を巡りフランス側は暫定的な取引が行われる可能性を期待しているが、マールズ国防相は米国の原子力潜水艦が供給されるまで、オーストラリアが通常動力型の潜水艦を一時的に保有する計画はないとした。