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米国防予算は小幅な増額へ、選挙公約の「歴史的な拡大」に至らず

2017年05月24日(水)10時27分

 5月23日、米トランプ政権が議会に提出した2018年度(17年10月─18年9月)予算教書には国防予算の拡大が盛り込まれたが、海軍の増強や国防費の「歴史的な拡大」を目指すとしていた選挙公約には及ばない内容だった。写真はイタリア・ローマ・フィウミチーノ空港に到着したトランプ大統領(2017年 ロイター/Remo Casilli)

[ワシントン 23日 ロイター] - 米トランプ政権が23日に議会に提出した2018年度(17年10月─18年9月)予算教書には国防予算の拡大が盛り込まれたが、海軍の増強や国防費の「歴史的な拡大」を目指すとしていた選挙公約には及ばない内容だった。

予算教書は国防総省予算の520億ドル増額を目指し、国防費全体では540億ドルの増額を提案。総額は6030億ドルとなる。これは17年度の上限額を約10%上回るが、オバマ前政権が提案していた18年度の額と比べるとわずか3%上回る水準だ。

シンクタンクのアメリカン・エンタープライズ政策研究所(AEI)のアナリスト、マッケンジー・イーグレン氏は「国防予算は、歴史的予算でも増強でもない」と指摘した。

予算教書にはまた、650億ドルの海外緊急事態作戦(OCO)費が盛り込まれた。OCOの予算は主にアフガニスタン、イラク、シリアなどの戦地で利用される。

海軍の予算は1715億ドル。トランプ氏は選挙活動中、海軍を350隻体制に増強するべきだと繰り返し主張していた。しかし、予算は艦船の購入を加速させるものではなく、海外への配備期間が長期化する中メンテナンス費を拡大する。

ロイター
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