午前の日経平均は続落、米国の対中関税強化や政局不安で

前場の東京株式市場で日経平均は続落し、前営業日比568円23銭安の4万7520円57銭となった。写真は東京証券取引所。2024年12月、東京で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Hiroko Hamada
[東京 14日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は続落し、前営業日比568円23銭安の4万7520円57銭となった。前週末に公明党が自民党との連立政権離脱を表明したことや、トランプ米大統領が対中関税強化の姿勢を示したことなどが嫌気され、日本株は売り優勢の展開となった。ただ、下値では押し目買いも入り、次第に下げ幅を縮小した。
日経平均は前営業日比642円安でスタートした後、下げ幅を広げ、前場序盤に一時760円安の4万7328円55銭まで下落した。ただ、どんどん売りが強まる展開とはならず、次第に下げ幅を縮小。物色面では、一部の半導体関連株や主力株が堅調に推移し、相場を支えた。為替相場ではドルが152円半ばと、大きく円高が進まなかった点も支援材料となった。前場後半にかけては、4万7600円台を軸にもみ合いが続いた。
市場では「昨日の米国株が反発したこともあり、日経平均は大幅に売り込まれる動きにはなっていない」(東海東京インテリジェンス・ラボのシニアアナリスト・澤田遼太郎氏)との声が聞かれる。澤田氏は「朝方に売りが強まった場面では、買い遅れた投資家にとってちょうどいいエントリーのタイミングになったのではないか」と指摘した。
目先は、国内の政治動向を見極める必要があるとしつつも、下落局面では押し目買いが下値を支えるのではないか、という。
TOPIXは1.38%安の3153.50ポイントで取引を終了。東証プライム市場の売買代金は3兆2567億8200万円だった。東証33業種では、海運、小売、鉄鋼以外の30業種が値下がり。ゴム製品、医薬品、証券、商品先物取引などの下落が目立った。
個別では、前週末に決算を発表した良品計画が12%超高と大幅上昇した。複数の証券会社が目標株価などを引き上げた安川電機も大幅高。レーザーテック、SUMCOが堅調。アドバンテスト、東京エレクトロンは小幅高だった。半面、ソフトバンクグループやソシオネクストが軟調。
プライム市場の騰落数は、値上がり249銘柄(15%)に対し、値下がりが1326銘柄(82%)、変わらずが39銘柄(2%)だった。