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米ナスダック、中国企業や取引薄い企業の上場基準厳格化を提案

2025年09月04日(木)13時11分

米大手証券取引所ナスダックは3日、特定の新規株式公開(IPO)での最低調達額引き上げや、取引の薄い企業の売買停止・上場廃止手続き迅速化など、上場基準の厳格化を提案した。写真はナスダックのロゴ。米ニューヨークで21年12月撮影。(2025年 ロイター/Jeenah Moon/File Photo)

Mrinmay Dey

[3日 ロイター] - 米大手証券取引所ナスダックは3日、特定の新規株式公開(IPO)での最低調達額引き上げや、取引の薄い企業の売買停止・上場廃止手続き迅速化など、上場基準の厳格化を提案した。

主に中国で事業を展開する企業が上場資格を得るためには最低2500万ドルの調達が必要になるとし、これまで「制限的な市場」の発行企業に適用していた基準を復活させる。

ナスダックは審査のため、この規則案を米証券取引委員会(SEC)に提出しており、承認されれば速やかに実施すると述べた。

SECは6月、米国で上場する外国企業向けの規制優遇措置の適用条件を厳格化する提案を採択。特に多くの中国企業が不当にこの優遇措置の恩恵を受けていることを問題視した。

不安定な米中関係や規制当局の監視にもかかわらず、煩雑な国内規則やバリュエーションへの期待から今年は記録的な数の中国企業が米市場への上場を目指している。

ナスダックの提案では、同社の純利益基準に基づく新規上場には最低1500万ドルの時価総額が必要となる。同社はまた、上場に不備があり、時価総額が500万ドルを下回る企業に対して、より迅速な売買停止・上場廃止プロセスを提案した。

ナスダックの執行副社長兼グローバル最高法務・リスク・規制責任者、ジョン・ゼッカ氏は声明で、「これらの厳格化は、市場の実情に合わせて基準を進化させるという当社の継続的なコミットメントを反映している」と述べ、最低基準の引き上げは一般投資家の流動性向上を意図したものだと説明した。

ロイター
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