午前の日経平均は続伸、最高値更新 円安や米株先高が支援

前場の東京株式市場で、前営業日比379円53銭高の4万3757円84銭と続伸した。資料写真、2024年12月、東京証券取引所で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Noriyuki Hirata
[東京 18日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、前営業日比379円53銭高の4万3757円84銭と続伸した。取引時間中の史上最高値を3日ぶりに更新した。前週末の米国市場で主要3指数はまちまちだったが、為替が円安寄りで推移し輸出関連株を中心に支援材料となった。時間外取引の米株先物のプラス推移も支えになった。TOPIXは連日で取引時間中の高値を更新した。
日経平均は75円高と史上最高値を更新して始まった後、一時403円高の4万3781円に上値を伸ばした。市場では「米株高が継続するなら(日本株は)緩やかな上昇が続きそうだ」(東京海上アセットマネジメントの若山哲志シニアファンドマネージャー)との声が聞かれた。
ドル/円は147円台前半から半ばと前週末の大引け時点に比べてやや円安寄りの値動きで、輸出関連株を支援した。自動車株を含む輸送用機器は業種別値上がり率の上位に入った。一方、前週末に急上昇していた銀行株は、利益確定売りに押され値下がり率トップだった。前週末の米国市場で半導体株安となる中、国内の関連株は弱い銘柄が目立った。
日経平均は高値警戒感がくすぶっており、利益確定売りに押されて一時11円高に上げ幅を縮小したが、その後は前引けにかけて再び上値を伸ばした。米国の株価と雇用環境がしっかりとし、強い消費が継続して米経済が崩れないのであれば「大きな株価の下押しは想定しにくい」(若山氏)との見方があった。
トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領は15日、ロシアのウクライナ侵攻を巡って会談し、両首脳は進展があったと記者会見で説明したが、詳細は明らかにしなかった。相場への影響は限られている。
TOPIXは0.55%高の3124.75ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆6002億2300万円だった。東証33業種では、値上がりはその他製品やサービス、非鉄金属など25業種、値下がりは銀行や電気・ガス、海運など8業種だった。
傘下の決済関連会社PayPay(ペイペイ)による米国での新規株式公開(IPO)手続きの進展が伝わったソフトバンクグループは上場来高値を更新した。スズキが大幅高だったほか、任天堂は上場来高値を更新した。一方、東京エレクトロンやソニーグループは軟調だった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1158銘柄(71%)、値下がりは396銘柄(24%)、変わらずは65銘柄(4%)だった。